Bon Bon Boyband ! Man Man Manband !

海外Boyband/Manbandのニュースに簡単なコメントを添えたブログです。

<2022年Boyband vs. Manband 歌合戦> 2022年総評 ~王者の不在とK-POP boybandの停滞~

毎年恒例、2022年Boyband vs. Manband 歌合戦の総評です。

 

以下はセットリスト。カッコ内はグループ年数(結成年基準の数え年)です。

 

    Boyband Manband
前半戦 1st round
(12/17)
🇰🇷SEVENTEEN (8)
'HOT'
🇬🇧Harry Styles (One Direction) (12)
'As It Was'
2nd round
(12/18)
🇺🇸Sergio JR (In Real Life) (6)
'Más Que Nunca'
🇲🇲MORISAKI WIN (PRIZMAX)(21)
'俺こそオンリーワン'
3rd round
(12/19)
🇺🇸EMBLEM3 (16)
'Sunset Blvd'
🇦🇺i.amsolo (Justice Crew) (14)
'Astray'
4th round
(12/20)
🇺🇸MIC LOWRY (12)
'Next Up'
🇮🇪Derek Ryan (D-Side) (22)
'You're Some Girl'
5th round
(12/21)
🇯🇵BE:FIRST (2)
'Bye-Good-Bye'
🇯🇵ゴールデンボンバー (19)
'断末魔'
6th round
(12/22)
🇺🇸CNCO, Adriel Favela (8)
'La Equivocada (Versión Tumbao)'
🇵🇷Ricky Martin (Menudo) (46)
'Ácido Sabor'
7th round
(12/23)
🇺🇸THE DRIVER ERA (ft. Nikka Costa)(5)
'Keep Moving Forward'
🇬🇧Mark Owen (TAKE THAT) (33)
'You Only Want Me'
Half Time
(12/24)
DA PUMP, 東京スカパラダイスオーケストラ, Da-iCE feat.木村昴, PSYCHIC FEVER from EXILE TRIBE, OCHA NORMA, Power Boyz, Sanam, Baby Mic Candy, OTYKEN, METAFIVE, 電気グルーヴ, THE LAST ROCKSTARS, chelmico, UA, AJR, Hanson, 5 Seconds of Summer, Bars and Melody, Surfaces, New Rules, United Vibe, Mad Tsai, THE SUPER FRUIT, 世が世なら!!!, Ylvis, Kep1er,  ENVii GABRIELLA, Blue, silk sonic, NORD, INTERSECTION, Boyzlife, Judged Edge, Immature, BROCKHAMPTON, F.E.A.T.S, RoadTrip, Jack & Jack, JO1, INI, OCTPATH, Maison B, On The Outside, The Wanted, Il Divo
後半戦 8th round
(12/25)
🇬🇧New Hope Club (8)
'Getting Better'
🇺🇸Big Time Rush (14)
'Not Giving You Up'
9th round
(12/26)
🇬🇧Curtis T Johns (Five to Five)(6)
'Killing Me Softly'
🇬🇧Collabro (9)
'Bridge Over Troubled Water'
10th round
(12/27)
🇳🇱FOURCE (6)
'REALISATIE'
🇳🇴a-ha (41)
'I'm In'
11th round
(12/28)
🇸🇪Omar Rudberg (FO&O) (10)
'Todo De Ti (All That She Wants)'
🇺🇸New Kids On The Block (Ft Salt-N-Pepa, Rick Astley, En Vogue) (38)
'Bring Back The Time'
12th round
(12/29)
🇺🇸Why Don't We (7)
'Let Me Down Easy (Lie)'
🇮🇳Swarathma (21)
'Dus Minute Aur'
13th round
(12/30)
🇺🇸PRETTYMUCH (7)
'H2L'
🇺🇸Calvin Harris (ft Justin Timberlake (*NSYNC), Halsey & Pharrell) (28)
'Stay With Me'
14th round
(12/31)
🇯🇵Snow Man (11)
'ブラザービート'
🇰🇷BIGBANG (17)
'봄여름가을겨울 (Still Life)'

 

<出場者データ(本戦のみ。カッコ内は2021年データ。)>

全出場グループ:28 (28)

参加国:12(🇯🇵🇺🇸🇬🇧🇰🇷🇦🇺🇮🇪🇸🇪🇲🇲🇮🇳🇳🇴🇳🇱🇵🇷)(8) 

 内訳:🇯🇵 3 (3)、🇺🇸 10 (7)、🇬🇧 5 (11)、🇰🇷 2 (2)、🇦🇺 1 (2)、🇮🇪 1 (1)、🇸🇪 1 (1)、🇲🇲 1 (0)、🇮🇳 1(0)、🇳🇴 1 (0)、🇳🇱 1 (0)、🇵🇷 1 (0) (🇨🇳0 (1))

団体:19 (23)

個人*1: 9 (Harry Styles, MORISAKI WIN, i.amsolo, Derek Ryan, Ricky Martin, Mark Owen, Curtis T Johns, Omar Rudberg, Justin Timberlake) (5)

オリジナル:24 (28)

カバー*2:4 (0)

2022年リリース:26 (27)

2021年以前リリース:2 (1) 

 

Manband結成年最長:Ricky Martin (Menudo) (46) *3

Manband結成年最短:Collabro (9)

Boyband結成年最長:EMBLEM3 (16)

Boyband結成年最短:BE:FIRST (2)

 

Manband最年長:Morten Harket (a-ha, 1959年生)

Manband最年少:Harry Styles (One Direction, 1994年生)

Boyband最年長:Drew Chadwick (Emblem3, 1992年生)

Boyband最年少:Niels Schlimback (FOURCE, 2005年生)

 

<2021-2022 IN & OUT>

Manband

IN→MORISAKI WIN (PRIZMAX), i.amsolo (Justice Crew), Derek Ryan (D-Side), ゴールデンボンバー, Ricky Martin (Menudo), Big Time Rush, Collabro, a-ha, New Kids On The Block, Swarathma, Justin Timberlake (*NSYNC), BIGBANG

OUT→SHINee, Luke Hemmings (5 Seconds of Summer), Westlife, Hanson, The Overtones, Silk Sonic, DA PUMP, Lee Baxter (Caught In The Act), JLS, Creepy Nuts, Human Nature, 98 Degrees

 

Boyband

IN→ SEVENTEEN, Sergio JR (In Real Life) , EMBLEM3 , BE:FIRST , THE DRIVER ERA, New Hope Club, Curtis T Johns (Five to Five), FOURCE, Snow Man

OUT→ JO1, Bars and Melody, Princes to Kings, INTO1, BTS, F.E.A.T.S, The Wanted, BROCKHAMPTON, The Vamps

 

 

総論

ご覧いただくと分かるように、今年のmanband枠は、前半戦を個人枠、後半戦をグループ枠とした。元からHarry Stylesをトップバッターに、Mark Owenを前半戦トリに迎えることに決めていたので、どうせなら全部個人枠にしてしまえ、と。そうなると必然的に後半戦のグループ7枠争いが熾烈になり、トップバッターのBig Time RushとトリのBIGBANG は揺るぎなかったので実質5枠。最後まで迷ったのは実はJustin Timberlakeの枠だったのだが(彼はゲストだったから)、曲の出来が素晴らしかったので入れました。ほぼ全く空き無くぴっちり14枠埋まる。埋まってから気づけば、上のIN & OUTにも書いたけど、2021-2022で1DとTT以外の12枠はガラリと変わった。1DもTTも出場者が交代しているため(1D: ZAYN→Harry、TT: Gary Barlow→Mark)、実質的には総入れ替え。

Manband枠の次点は、意外と思われるだろうがMarques Houston (Immature, IMx)。久々に見る名前だったしアルバムも良かった。当初は前半戦に入れる気満々だったが、i.amsoloとテイストが似ていたのでMarquesの方を諦めることに。

 

一方のboyband枠は結構迷い・・・もっとも、大トリのSnow Manこの記事を書いた時から「今年はこれで決まり!」と即決したし、トップバッターのSEVENTEENも曲の緊張感がHarryとの対比で上手くハマった。THE DRIVER ERAとかNew Hope Clubとか要所要所はキチッと決まったのだが、これで良かったのかな・・・と迷いがあったグループも。詳細は各論にて。

Boyband枠の次点は、こっちも初めて取り上げるつもりだったSurfacesNew Rules。ただ、バンドスタイルが多すぎても・・・と思い諦める。10月リリースだったPrettyMuchへ差し替え。

 

各論

Harry Styles (One Direction) vs. SEVENTEEN

Nial (2018年) → Louis (2019年) → Harry (2020年) → ZAYN (2021年)と来ていたから、今度こそなんでもいいからLiamに曲を出してほしかった・・・今年はHarryが良すぎたので仕方なし。なお、この'As It Was' (17日登場)に影響を及ぼしたと思しき'Take On me'のa-haは"27日"に出場。7繋がり。ココはこだわった。

SVTは、2019年に大トリに据えた時は結構勇気が要ったんだけど、今じゃK-POPの明日を担ってるもんなぁ。時間が経てば答え合わせができることも多い。今年の香盤は、boybandのトップバッターとmanbandのトリ(BIGBANG)がK-POPで、かつそれ以外に韓国組は出てこない。

 

Sergio JR (In Real Life) vs. MORISAKI WIN (PRIZMAX)

Sergioは、この世代の欧米系boyband出身者でちゃんとした出来のMVをリリースしてくれたことに感謝を込めて取り上げた。並の子ならlyric videoとかaudio ver.しか出してくれないものね。再生数が伸びないのはちょっと残念。みんなもっとSergio聴こうぜ。

それにしてもChanceの結婚には驚いた・・・(ここからは全て憶測だけど)若くして彼女に子どもを作らせてしまって、でも若いが故に所帯を持つことは許されず、俳優としても歌手としても一人前になった後に迎えに行くChance。妊娠したら中絶ができない(あるいは中絶にペナルティが課される)社会って、想像する以上に女性に負担をかけてしまっているんだなと思う。Hanson brothersの子沢山家庭とかも根っこは同じかもしれない。とまれ、Perez家の3人にはこれからも益々幸せになってほしい。

森崎さんはミャンマー枠(アジア枠)。今どき、Justin Timberlakeを彷彿とさせる歌い手がまさかアジアから出てくるなんて予想していなかっただけに嬉しい誤算。PRIZMAXの過去のリリースと合わせて貴重な収穫でした。イイ歌、歌ってるんだよなぁ、これがまた。

 

i.amsolo (Justice Crew)  vs. EMBLEM3

Solo Tohiはルックスも歌唱も俺好みで、グループ時代から目をつけていたからソロは嬉しかった!MVは薄暗がりだから彼の色気ある表情が見えなくてやや勿体無い。現在に近い彼が楽しめるMVは'Good Time'かな。リードソロなんですぐに分かります。現在のK-POP boybandと比べても、crew 6人のダンスは桁違い。

EMBLEM3は、このツイートした時は新曲だと勘違いしていた。新曲聴いても、正直あんまピンとこないな・・・デビューアルバムが今のところ一番出来良し。

 

MiC LOWRY vs. Derek Ryan (D-Side)

MiC LOERYはとても迷った枠だったのだけど、彼らの背後、志半ばで潰えたアフリカ系US / UK boybandの死屍累々を見ていると取り上げざるを得ず。boybandを選ぶ際には肌の色も結構重視しています。

Derek Ryanはいつか絶対登場いただきたい歌手の一人だった。同じIrishだと後輩Nial Horan (One Direction)とか、あるいはアジアでもD-Lite (BIGBANG)とか、boyband経由でcountry musicへと流れ着く(Nialはちょっとそこから逸れそうだけど)人は一定数いて、Derekはその代表格になると思う。上の世代ではちょっと見当たらないかな・・・皆、年重ねると、countryよりはR&Bに進んでしまうから。

 

ゴールデンボンバー vs. BE:FIRST

金爆は個人枠(笑)。とても不思議な曲だと思い、毎年恒例のJP manband枠*4で取り上げました。コード進行も、歌詞の紡ぐ物語も、微妙に前後が繋がってなくてフランケンシュタインみたいな曲なんだよね。けれど何故か歌いたくなる。

BE:FIRSTはそれと対照的に、歌詞も曲もとてもイイ。JO1やINIらLAPONE勢に物足りなさを感じるのはズバリ歌詞。曲を出せば出すほどLDHの歌詞と見分けがつかなくなっている。LAPONEにはLDHの轍を踏んで欲しくないなぁ・・・その点、BMSGはラッパーSKY-HI氏がちゃんと目を通しているだけあって、それぞれの作品がちゃんと珠玉の出来になっている。特に'Bye-Good-Bye'は国宝級。今すぐ英訳/西訳/韓国語訳して世界デビューしていただきたい。

 

CNCO & Adriel Favela vs. Ricky Martin (Menudo)

CNCOでなぜこのコラボ版を選んだかというと、小説「ブラッド・メリディアン」(コーマック・マッカーシー)にハマっていたから。MVのメキシコの荒野が、小説の陰惨ドロドロな世界と地続きに感じられて、ジャリジャリに乾いたギターアレンジもマリアッチ風で趣があった。彼らの主戦場reggaetonから距離があったのも好印象。

そしてついにMenudo出身者、もといRicky Martinを紹介できたのは感無量。同生年のCarlos Marine (Il Divo, 1971年生)が今年亡くなったのもあり、全く異なる分野・異なる国出身とはいえ、MVのラストシーンは同志の弔い合戦のようにも感じた。Menudo自体もboybandの源流の一つであることは間違いないので、その現在進行形をキャッチできたのは嬉しい。無論、こんなに凝ったMVで、かつRickyの仕上がった体と歌を堪能できたのも。

 

Mark Owen (TAKE THAT) vs. THE DRIVER ERA

今年、最も愕然としたのは、TAKE THATのことを(Mark以外ほぼ)全くフォローアップしていなかったこと・・・Gazの"A Different Stage"もタイムラインに浮かんだのしか見ておらず。ちょっと離れすぎてしまっていたな・・・

Gazが心なしかややこじんまりとし、Markが伸してきた2023年再始動の年、TT3のパワーバランスの変化を見守りたい。まぁ、大方は変わらないと思うけど。

THe DRIVER ERAは昨年のINROCKのインタビューから気になってきたboyband。彼らはちゃんと歌えるし、曲も面白い(まだ最高傑作は未来に眠っている予感)ので引き続きチェックする所存。来年もぜひこの年末の舞台にご登場頂きたい。お待ちしています。

 

Big Time Rush vs. New Hope Club

BTR、年頭は心がザワついていたものの、新曲を出すたびに(俺の心も彼らの活動も)落ち着いていった。収まるべきところに収まったって感じ。彼らにとってみればboyband時代を再現しているつもりかも。MVもそういう雰囲気で溢れている。アルバム出してもらえないかなー。ツイート見てもツアーの断片映像ばかりでアルバム出す気配がない・・・

一方、NHCはINROCK誌のインタビューにて次回のアルバムにちゃんと言及していたし頼もしいこと限りなし。俺の中ではとっくに先輩The Vampsを追い抜いた。3人ともメインでボーカル張れるって強いよな。セルフプロデュースだってできちゃうし。

 

Curtis T Johns (Five to Five)  vs. Collabro

ここであえてCurtis。ラインナップを一回通して聴き直しても、彼のような甘いハスキーボイスは貴重だったためご登場いただいた。Curtis自身のアップロードだとすぐに消されてしまいそうだが、他の方の手による映像のためしばらくは鑑賞できそう。Thatterの皆様も、たまには彼のことを思い出してあげてください。

対するCollabroは圧巻の一言。このアレンジだと、後半からロックテイストになってリズムが激しくなって妙なゴスペル風味になって・・・みたいな興醒めを予想していたのだが見事に裏切られた。4人とも互いの声を十分信頼しての力強く素晴らしいコーラス。クライマックスのロングトーン、はたして倍音なのか、それとも最高音のRedgraveのファルセットなのかが聴き分けられず。ご存じの方は手を挙げて(笑)

この対決、表の趣旨はカバー対決だが、裏の意図はLGBT対決。(しつこいようだが)Curtisのダンナさんとの行末が気になる・・・動画見ても指輪が映っていそうで映ってない。

 

a-ha vs. FOURCE

この対決、当初はSurfacesだったのだが(確かファルセッター対決とかだった)、あんまりピンとこなかったのでFOURCEに差し替えて「北欧」対決へ。が、後にオランダは北欧ではなかったことに気がついて、結果「欧州」対決に。オランダとデンマークを勘違い・・・赤っ恥だ・・・

a-haは本ブログではそこまで深く扱わないバンドスタイルのmanband枠*5。映画もぜひ観てみたい。

FOURCEは、2003年生以降の世代では珍しく長く続いているboybandだったから、いつかは採り上げたいと思いつつ、2022年で解散ということでラストチャンスと思いご登場いただいた。US boybandともUK boybandとも違う、(誤解を生みそうな表現だが)混じりっけなしの純粋さをFOURCEには感じる。何よりカッコいい!

 

Omar Rudberg (FO&O) vs. New Kids On The Block (ft. Salt-N-Pepa, Rick Astley, En Vogue)

Omarは昨年に引き続き登場。このAce of Baseのカバー、何が面白いって、leggaeをleggaetonに読み替えたこと。元々、Ace of Baseの一大発明がtechnoとleggaeを融合させたことだったのだけど、そこにOmarスペイン語で歌うことで地層がズレて、原曲とは似て非なるleggaeton-popを編み出した。Ace of Baseをスペイン語でカバーする流れ、今後も流行るんじゃないかな。Enlique Iglesias辺りが既に手をつけていそうな分野ではある。

NKOTBは、このMVが出た当時、元ネタを解説した投稿を上げようと思っていたが断念。調べることが自分にとっても勉強になるのは予測つくが、今更そんな熱量ない・・・気が向いたら書きかけだけでもアップロードしようかな。

 

Swarathma vs. Why Don't We

Swarathmaもバンドスタイルではあるが、以前から狙っていた魅力的なmanbandだったので、このアニメーションMVの最高傑作にて初登場。皆さん年齢非公表みたいなので(おそらく40代)そこは掲載断念。Morten Harket (a-ha, 1959年生)より年長ってことは多分ないだろう。

WDWは、この曲よりも'Just Friend'のMVの不穏さが好みなんだが、Swarathmaとの対決要素(白背景)との関係からこっちにした。WDWの理想形はJonais Maraisのガタイの良さにあって、それに向かって他の4人がボディメイクに切磋琢磨している図式。'Just Friend'のMVのラスト、断崖絶壁に向かって一目散に走るJonaisと、それを追いかける4人の構図がまさにコレなんだ。

 

PRETTYMUCH vs. Calvin Harris (ft. Justin Timberlake (*NSYNC), Halsey & Pharrell)

PMはMVリリース時期の関係もあって、一番最後に香盤に収まった。Nick Maraの離脱は痛いなぁ・・・彼の直近のソロインタビュー*6を読み直していると、K-POPを評して「ハードでクリーンで精密なパフォーマンス」というのが、当時まさに我が意を得たりだったのを思い出した。「クリーン」!!そう、K-POPはクリーンなんだ!と。ダンスの素地があって歌も歌えて、かつこういう客観的で率直な批評眼を持つboyband memberが表舞台から去ってしまったのは寂しい。また帰ってきてね。

JTの登壇は希望を込めて。Grammyにはカスリもしなかったね・・・"Man of the Woods"は2018年。JTの新譜が恋しいよ。米国だと何かと叩かれそうだから、日本限定で曲出してもらえませんかね。

 

BIGBANG  vs. Snow Man

ラストはまさかのアジア対決。待ち侘びていたとはいえ、BIGBANGは当初、トリに据えるつもりは全くなかったのだけど、この曲をどう聴いても大晦日以外にはあり得ないと思った。そしてトプさんの月旅行行きで跳満、話題性バッチリでトリ確定。

Snow Manは本作で様々な「役」がついている。男兄弟の六つ子漫画「おそ松くん」、をリメイクしたアニメ「おそ松さん」、の実写映画「おそ松さん」にて主役9人を演じかつ主題歌も歌うSnow Man。ダブル、あるいはトリプル役満*7。どこまでもboyband要素みっちりで、かつ絶好の良曲。事務所の選曲傾向から言って、ここまでベストな当たり曲には向こう十年巡り会えないのでは。

また、bluesのコード進行に、日本の伝統でもあるtalking bluesを乗っけてあたかもrapのように見せかけているのもめっちゃポイント高い。ダテ様や、めめのパートね。すなわち、'港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ'って訳ですよ。このblues+talking bluesをもって、K-POPのtrap+rapに立派に対抗できているのは胸が熱い。

Snow ManはMVやDance PracticeをマメにSNSにアップロードしてくれるのもありがたい。お陰で俺のようなYouTube watcherでも気軽に付いていける。今後も活躍を期待。願わくばアルバムもデジタルで出して欲しいなぁ。

 

*****

 

結論

ここまででお察しの通り、2022年、BTSの枠は無し。グループ活動にちょっとブレーキをかけ、ソロ活動に精を出し始めた彼らは、良くも悪くも誰を追いかけて良いのか分からず迷ってしまった。綺麗に七等分、各々やりたいことをそれぞれのタイミングで始めたものだから、傍から見ているとグループ活動時に比べて盛り上がりに欠ける。誰か一人が(たとえばグクとか)BTSをはるかに超えるソロ曲を出して堂々グループから離脱するくらいでないと。Manband四天王は皆そんな感じで突き抜けていった。

このBTS頭打ちなムードが、今年のK-POP boybandを取り巻いていたように感じる。何を聴いても、誰が踊っても、同じ迫力、どこかで見た雰囲気。2022年はKep1erを筆頭にヨジャグルが席巻した年だったと言えるけど、その裏側でナムジャの元気がなかったのはBTSの背中が見えなかったから。そんな印象を、今年の香盤に込めました。一方の日本勢は、選ぶのが楽しかったし、(登場させたいバンドがいくつもあって)存分に迷いました。

欧米boybandの過疎化はもう回復しようがないところまで来ているね・・・NorwayではついにBallinciagaなるanonymus boybandまで登場する始末。ちょっと北欧まで出張してくるか・・・・

 

まとめは以上です。今年もよろしく。

 

<おまけ:2018-2022 選出表 (計79組)>

  2022 2021 2020 2019 2018
TAKE THAT
One Direction
CNCO ◯1
Why Don't We
PrettyMuch   ◯1
New Kids On The Block  
5 Seconds of Summer  
BTS  
Princes to Kings  
Westlife   ◯2
New Hope Club    
*NSYNC    
In Real Life    
RoadTrip    
BROCKHAMPTON    
Hanson    
Jonas Brothers    
Boyzone     ◯2
SEVENTEEN      
MiC LOWRY      
FO&O      
JO1      
Human Nature      
JLS      
DA PUMP      
The Overtones      
AJR      
Take 6      
Backstreet Boys      
B2K      
INTERSECTION      
PRIZMAX        
EMBLEM3        
Justice Crew        
D-Side        
BE:FIRST        
ゴールデンボンバー        
Menudo        
THE DRIVER ERA        
Big Time Rush        
Five to Five        
Collabro        
FOURCE        
a-ha        
Swarathma        
Snow Man        
BIGBANG        
SHINee        
Bars and Melody        
INTO1        
Silk Sonic        
Caught In The Act        
The Wanted        
Creepy Nuts        
The Vamps        
98°        
NCT 127        
Jack & Jack        
Blue        
原因は自分にある。        
Jodeci        
SUPER JUNIOR        
w-inds.        
Il Volo        
OK Go        
McFly        
O-Town        
電気グルーヴ        
NCT Dream        
B5        
Da-iCE        
Lead        
Busted        
BBMak        
NORD        
Il Divo        
Next Town Down        
New Edition        
Out of the Blue        

◎:前半トップ、●:前半トリ/大トリ、☆:後半トップ、★:後半トリ/大トリ

記号の色は出場枠の別(boyband / manband

1: CNCOとPrettyMuchのコラボ

2: Boyzlife

 

5年間の選出結果はなかなか興味深い。表で上位の組ほど本ブログの贔屓であることには間違いなし。

 

 

 

 

*1:ソロ活動含む

*2:セルフカバー含む

*3:ただし、オリジナルメンバーではない

*4:DA PUMP (2018年)→電気グルーヴ (2019年)→w-inds. (2020年)→DA PUMP (2021年)

*5:BBMAK (2019年)→OK GO (2020年)→ちょっと変則だがSilk Sonic (2021年)

*6:INROCK 2021 May, Vol.449, p.64

*7:さらに事務所創業60周年という裏ドラも乗っている。「女帝メリー喜多川」小菅宏著、青志社、p.3