Bon Bon Boyband ! Man Man Manband !

海外Boyband/Manbandのニュースに簡単なコメントを添えたブログです。

<2020年ピックアップ Boyband vs. Manband> 前半戦最終日!7日めはプレイボーイ対決!'DoU' by w-inds. vs. 'Watermelon Sugar' by Harry Styles (One Direction)!

クリスマスも目前に迫っております。

 

 

 

 

日に日に寒さも厳しくなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。

 

 

 

 

本日23日は前半戦最終日。17日から昨日まで、2020年どうしても聴き逃せない12組をピックアップしましたが、対決としては本日の2組でいったん中休みです。

 

 

 

先攻manbandは、今年、悲喜こもごもを味わい、それでも前を向いて進むjapanese manband。

 

 

 

'DoU' by w-inds. (2020/01/05 MV 公開)


DoU(MUSIC VIDEO Full ver.)/ w-inds.

 

 

 

  

 

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w-inds.メモ

DA PUMPをはじめ数々の重鎮manbandを輩出してきたライジングプロダクション。その数ある猛者たちの中でも、自己プロデュース力にかけては彼らの右に出るものはいない!

グループを"w-inds.さん"呼びする不思議ツイートと、超絶ダンス技巧の動画ツイートを交互にリリース、SNSの魔術師千葉涼平 (1985年生)

歌・ダンス・ルックス・作詞作曲何でもござれのsuper artist、第三子誕生おめでとうございます!橘慶太 (1985年生)

ラップと役者を見事に両立、しかし惜しまれつつ今年で勇退となった緒方龍一 (1985年生) 

去るメンバーを惜しむ本作'DoU'。そのアナグラム"DUo"を選んだ2人の旅は続く。

 

 

 

 

w-inds.2020年ピックアップ!

w-inds.のシングルリリースは新年一発めの本作'DoU'からスタート。女性を口説く橘さんを主役にしたMVを一通り堪能した後は、イヤホンかヘッドホンを装着して、ご本人の解説動画をぜひご覧いただきたい。*1 面白かったんだ、これが。'DoU'を作曲者自らが丸裸にしてしまうクールかつ熱のこもった名解説。トラックを一つ一つ解剖していき、ボーッと聴いてたら聴き逃してしまいそうな音を余さずほじくり出していく。全部通して聴いて欲しいけど、あえての聴きどころと俺のコメントは以下。

・「だいぶチャラい歌詞」であることはご本人も認めてしまってる(28:15)。オモロい。

・曲のジャンルは「尚更ジャンルレス」だそうだが(31:00)、俺の耳には王道中の王道、絶品R&Bにしか聴こえない。

・サビで誰もが気になるあの二拍三連リードシンセも解説(32:00)。ご本人もお気に入りなんだそう。異国情緒溢れるサウンドは、どうやって作ったか覚えておらず、もう再現できないんだって。

・サラッと「Trapが流行ってた時ね」と曰うコメント(40:30)とか聞くにつけ、もう次の流行を見つめているのがわかる。

・しかしやはり一番コメントすべきはここでしょう。あのお方から「有料級過ぎるオンラインサロン!!」とのコメントに、「じゃあ、今日来てるみんなの分を、輝くんから頂いちゃおうかな♡みんなの分払ってくれるかな?」なんてソフトなミュージックギャングっぷり(49:20)。

この解説聴いちゃうと、'DoU'聴きながらいろんな音、ついつい探しちゃうんだよね。

*上記の通り、今年半ばに緒方さんが脱退。'DoU'は来るべき"duo"のアナグラムだったのだろうか…そう思うと一層切ない。20周年を目前にしての離脱は本人が一番辛いだろう。俺も経験があるから分かる症状だけど、直近のインタビュー動画を拝見すると、結構しんどそうなのが画面越しに伝わる。色々緊張を強いられる芸能生活だったのかなぁ。ご本人にとって、せめてステージの上だけは楽しかったら良かったのだけど。ゆっくり休養をとって、気が向いたらまたちょろっと姿を見せてくれると、ファンとして嬉しい限りだ。

*残された2人の前にはまだグループを続ける道が伸びていた。脱退後初のシングル'Beautiful Now'では、これまでラップの担当が多かった千葉さんの美声が楽しめる。公式YouTubeチャンネルでは「ゆるんずTV」なる2人語りのダイジェスト版がアップされ、なぜか橘さんに恐縮至極な千葉さんと、合うようでなかなか合わない目線、噛み合うようでなかなか噛み合わない2人のトークが面白い。

このままずっと2人で活動するのか、それとも・・・?

 

 

 

 

さて、前半戦最後、後攻boybandは、今年も再結成が噂されました。あの5人組から選ぶなら、やはりこの方でしょう。

 

 

 

この年末まとめ記事では初の登場となります。余裕綽々の全米1位獲得!!

 

 

 

  

'Watermelon Sugar' by Harry Styles (One Direction) (2020/05/19 MV公開) 


Harry Styles - Watermelon Sugar (Official Video)

 

 

 

 

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One Directionメモ

かつて「1Dの前に1Dなし、1Dの後にも1Dなし」と囁かれ、boyband史に燦然と輝く名を残したOne Direction。・・・だけど、今の10代に"One Directionって知ってる?"って聞いたとしても、うっかりするとロクな答えが返ってこない気が。何故なら、1Dがグループとして築いてきたサウンドって、2019年現在のpop musicからはキレイに拭い去られちゃっているからなんだよなぁ。

しかしグループ活動停止後、休まずエンタメ最前線で活躍している5人にとっては、内心そんな過去などハナにもかけてないだろう。

師匠Simon CowellのSycoレーベルからの離脱が話題となったLouis Tomlinson (1991年生)

昨年までの鬱積を晴らすかのような傑作、そろそろ結実しそう?Liam Payne (1993年生)

ツアーが終わって一息ついて、2020年以降の布石も抜かりないNiall Horan (1993年生)

男性も女性も一緒くたに彼のトリコ、本稿の主役Harry Styles (1994年生)

4人とは距離を置きつつ活動、恋人Gigi Hadidとの間で今年、第一子を授かったZayn Malik (1993年生)

 

2020年は4人揃ってアルバム関係にカタがつき、いよいよ再結成か、と誰もが予測した矢先のコロナ禍。これも予測の範囲内だったのかな?ジリジリと互いの間を詰めつつある距離感から目が離せない。

 

 

 

 

One Direction 2020年ピックアップ!

*まずは毎年恒例、2020年のリリースを5人分、まとめて振り返りましょう(Wikipediaより)。

 Louis Tomlinson: 昨年リリースのアルバム"Walls"から表題作'Walls'をリリース。今年はこの一曲でフィニッシュ。セールスは伸びなかったようで、そのことがSyco離脱のきっかけになったのかな、なんて個人的には推測している。そういえば、今年は壁ならぬモノリスが世界中で出現した奇妙な年だったな・・・

 Liam Payne: 昨年の"LP1"で出し切ったLiamは、レゲエ調のクリスマスソング'Naughty List' (with Dixie D’Amelio)をリリース。Liamも一曲のみ。

 Niall Horan: 'No Judgement''Black and White'の2曲。これらは昨年の"Heartbreak Whether"からのシングルカット。そうか、以上の御三方、2020年はアルバムツアーに出るはずが、予定がすっかり空いてしまったんだな。Niallは他に、Danny Jones、Tom Fletcher(以上McFly)、Olly Murs、James Arthurらと共に、'Shine a Light'をオンラインライブ収録。

 Zayn Malik: 主役は後回しで次はZayn。彼も今年は'Better'一曲・・・・不穏なMVのモチーフ(盗聴?)にちょっとゾクっとくる。

 Harry Styles: 以上の4人に比してHarryはだいぶ頑張った。こちらも昨年のアルバム"Fine Line"から、'Falling'、プロモーショナルシングルからの再リリース'Watermelon Sugar'、そして'Golden'の3曲。

*以上のように、1Dのメンバーは今年は踊り場状態。そんな中、Harry Stylesだけは、というか本作'Watermelon Sugar'だけは大人気。あれ、去年の曲だったよな・・・と思い昨年のブログを確認すると、確かに曲はアルバムリリースから間もなくシングルカットされているが、こちらはあくまでプロモ用。中身は変えずに4曲めの正式シングルカットになったそうな。こういうこと、UKではよくあるんでしょうか。

Wikipediaによると、MVの撮影は今年の1/30に完了したものの、その後のコロナ禍でリリースが順延、あわやお蔵入りか、というところまできたらしい。MV冒頭のメッセージはそのことを意識した断り書き。このレトロな雰囲気の名作MVがリリースされなかったら、もしかしたらこれが唯一の映像作品になっていたかもしれない。危ないところだった・・・・2020年末から思えば、ある意味、世界一贅沢なMVだよね。

そういう、楽曲及びMVの複雑なリリース事情もあってか、英国では最高位4位に終わった一方、米国では見事1位を獲得。1D関連では'Pillowtalk' by ZAYN (2016年)に次いで2人め。Zaynの場合は1D脱退直後だったからご祝儀効果もあるだろうけど、本作についてはHarryのソロ歌手としての力量が認められたんだろう。

*快挙はまだ続く。本作がGrammy 2021 "Best Pop Solo Performance"部門にノミネート。正直、受賞は'Say So' by Doja Catか、それとも大統領選で大活躍したTaylor Swiftの'Cardigan'だと思うけど、ノミネート自体が1Dでも未経験、5人の中では初となる快挙。授賞式のレッドカーペットをどんな出立ちで歩くのか、今から楽しみである(コロナが終息していればの話だが・・・)他にも、アルバム"Fine Line"は"Best Pop Vocal Album"部門、また、'Adore You'は"Best Music Video"部門にノミネート。いずれも対抗馬が超強力なぶん、まぁ、受賞は厳しいだろうな・・・・

 

  

 

 

 

たった一人の絶世の美女にフラれてしまうプレイボーイ。男のスイカも女のスイカもペロリとたいらげるプレイボーイ。あなたの軍配はどちらへ? 

 

 

 

本稿をまとめながら気がついたが、ゴールデンカップル同士にお子さんが生まれた対決、としてもいい(ま、Harryじゃないんだけど)。

 

 

 

明日のクリスマスイブは対決中休みのHalf Time。はたして何が飛び出すのか?お楽しみに。

*1:関係ないけど、YouTubeチャンネル"橘屋"のご本人写真橘ケンチさん(EXILE, EXILE THE SECOND)みたいだよね。髪型が特に似ている。

<2020年ピックアップ Boyband vs. Manband> 6日めは'BANG!' by AJR vs. '2YA2YAO!' by SUPER JUNIOR!

2020年ピックアップも6日めを数えました。

 

 

 

 

クリスマスムードが街中に。当日前の盛り上がりが一番楽しかったりしますよね。

 

 

 

 

そんな本日の先攻boybandは、摩訶不思議なビートとサウンドで聴く者を翻弄する三兄弟。

 

 

 

奇しくも2020年を予言するかのような曲とMVをリリースしてしまった彼らと言えば?

 

 

 

 

'BANG!' by AJR (2020/02/13 MV 公開) 


AJR - BANG! (Official Video)

 

 

 

 

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AJR メモ

サビの甲高いファルセットコーラスが特徴的、ドラムやトランペットなど、様々な音楽的意匠が耳に心地よいインディロックの三兄弟。たとえ彼らの姿を目にしたことはなくとも、彼らの音楽は既にあらゆる場所に満ち溢れている。え?ご存知ない?

ヒゲがモッシャモシャな長兄Adam Met (bass guitar, 1990年生)。

AJRの頭脳であり、他の2人よりあっさり目ルックスの次兄Ryan Met (keyboards, 1994年生)。

ロシア帽がトレードマーク、ステージを跳ね回るフロントマンの三男Jack Met (vocal, 1997年生)。

視覚効果を活かしたステージングが魅力の三人組。ちなみに"AJR"はAdam、Jack、Ryanの略。この順は年齢順では無いので要注意。

 

 

 

 

AJR 2020年ピックアップ!

*本作'BANG!'のMVは、リリースした当人たちも後に動揺するような問題作に。MVをご覧いただくとすぐに分かるだろう。豪華なシャンデリアが輝くホテルの一室、カジノテーブルを左右から取り囲むエキストラの格好が、なんの脈絡もなく

私服姿→スーツ姿→動物の首の被り物→術衣にマスク→裸→セーラー服→+トランペット→傘に雨合羽→ダークレッドの出立ちに目隠し→最初の私服姿に紙幣の雨

と、七変化ならぬ九〜十変化。このマスク姿を採用したことについては、コロナ禍を意識してか公式もちょっとびびっちゃった様子。あくまでランダムな選択だったみたいだけど、トランペットといい目隠しといい、黙示録的な効果は狙っていた筈だよね。ちなみにこの曲を提げて"The Ellen Show"にも出演。見事な演出も相まって素晴らしいアクトで魅せてくれた。Adamさん、髪めっちゃ伸びましたね。

おまけにこの曲のinstrumental versionが2020 Apple giftのBGMに。何回か耳にして初めて気がつき驚いた。彼らの'Overture'はPixarの"Inside Out"にも使われているし、音楽的にも要チェックなboybandなのです。

*続くシングル'Bummerland'は意味不明なMVが相変わらずで、ドラムのビート感や独特なファルセットコーラスはむしろ昔のAJRに戻ってしまった感じ。'BANG!'の異色度合いが際立ってしまった。それにしてもMVに登場するご立派な和太鼓は一体どこから調達してきたんだろう・・・

*コロナ禍以前から音と映像の融合を目指したライブを繰り広げてきた彼ら。今年末(12/26)は"AJR's ONE SPECTACULAR NIGHT"と銘打ったストリームライブを計画中。"NEOTHEATER WORLD TOUR"を(Jackのインフル等トラブルを抱えながらも)完走したノウハウが、たっぷり詰め込まれているに違いない。期待は膨らむばかり。むしろオンラインの方が世界中と遍く繋がれたりしてね。

 

  

 

 

さぁ、後攻manbandは、昨年フルメンバーでカムバックを果たしたK-POP界の大御所グループ。

 

 

 

前作までのレトロな雰囲気と打って変わって、おやおや、今年はなんだか今風に弾けてるぞ?

 

 

 

'2YA2YAO!' by SUPER JUNIOR (2020/01/31 動画 公開)  


SUPER JUNIOR (수퍼주니어) - 2YA2YAO [Music Bank / 2020.01.31]

 

 

 

 

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SUPER JUNIORメモ

今日のK-POP boyband大活躍の礎を築いた1.5世代の代表格。生死紙一重の大事故やらメンバー離脱やら兵役やらを尽く潜り抜けてきた、世界的にも稀な文字通り不死身のmanband。

最年長ながら涼やかな表情と歌唱力のLeeteuk (1983年生)

音楽活動には参加しないもののバラエティではグループに参加のHeechul (1983年生)

透明感のある歌声、サビはお任せシンガーYesung (1984年生)

この方を抜いてスジュは語れない、コメディキングはダンスキング、Shindong (1985年生)

ラップとダンスでグループを彩り、今作'2YA2YAO!'ではいつもに増して奮闘しているEunhyuk (1986年生)

ドラマでの活躍はご周知の通り、貴公子Siwon (1986年生)

本作ではお顔が見えず寂しい、クールな「魚」さんDonghae (1986年生)

一番最初に聴き分けられる要のハイトーンボイスRyeowook (1987年生)

最年少にしてチームの柱、Kyuhyun (1988年生)

 

卒業生(もう戻ってはこないよね枠も含む)としてはHan Geng (1984年生)、Kangin (1985年生)、Sungmin (1986年生)、Kibum (1987年生)。

 

K-POPで"SJ"と言えばSM Entertaimentの金看板。こんなに色とりどりな面子を抱えるmanbandは後にも先にも出てきやしない。ソロやユニット活動だけでは、こんな豪華な歌世界は顕現できないんだよなぁ。

 

 

 

 

SUPER JUNIOR 2020年ピックアップ

*昨年、Kyuhyunが兵役を終えて晴れて完全体となったスジュ。'I Think I''Super Clap'はちょっと懐古的なサウンドのように感じたけど、こちらの'2YA2YAO!'はNew Jack Swingをベースにしつつも2020年にぴったりチューニングを合わせてきた。彼らなりの意欲作だったのではないでしょうか。ダンスのキレは、まぁ若い子らよりはアレだけど、大粒のK-POPスターが並んで踊るだけでも見栄えがするもの。それにしても、表情すら窺えないDonghaeのバケットハットは謎すぎる。ダークな曲の演出にはちょうど良かったのかしら。

ちなみに'2YA2YAO!'は、アルバム"Time Slip" (2019年)のリパッケージ版"Timeless"(2020年)に収録。MVには例によってHeechulもちょろっと参加している。

*5月にはウェブライブ"Beyond the SUPER SHOW"を配信。その数ヶ月後にライブ配信会社"BEYOND LIVE CORPORATION"の設立が発表された。この会社、驚くべきことに、スジュが所属するSM Entertainmentと、今や世界のgirls groupの頂点に君臨したTWICEを擁するJYP Entertainmentとの共同設立。局長さんの解説に詳しいが、SMとJYPのマッチングが上手くいった例のようで、Big Hit Entertainmentに対抗する共同戦線という意味を超えて、シナジーは計り知れない。業界第4位のYG Entertainmentは完全に取り残されてしまったようだ。

*そんなスジュ本体はめでたく15周年。記念すべき10thアルバム "The Renaissance"のリリースは来年1月に持ち越し。リリースまでの期間を盛り上げるかのように、MV第一弾'사랑이 멎지 않게 (Raining Spell for Love) (Remake ver.)'、第二弾にあっと驚く光と影の演出が冴える'Burn The Floor'のperformance videoを公開。

 

 

 

 

本日の対決は、ズバリ「コロナをMVで予言したマスク/フェイスシールド対決」。

 

 

 

 

AJRのMVにはマスクが出てくるし、スジュのDonghaeのバケットハットはフェイスシールド・・・・に見えなくもない。ちょっと苦しいか・・・

 

 

 

明日はクリスマスイブイブ。前半戦の最終日になります。お楽しみに。

<2020年ピックアップ Boyband vs. Manband> 5日めは'You Needed Me' by Boyzlife vs. 'Bad For Me' by Jack Duff (RoadTrip)!

今年も残すところあと2週間弱となりました。 

 

 

 

 

今週が最後の出勤日となる方も多いと思います。

 

 

 

 

年末の準備はお済みですか。

 

 

 

 

肌寒くなり、人恋しくなる季節。本日5日目は、大切な人と寄り添いたくなるそんな季節にぴったりの曲からスタートです。

 

 

 

 

先攻Manbandは、元boyband member同士がタッグを組んだ、ある意味superband。

 

 

 

 

何故か元のグループ時代よりもイキイキしてるコンビと言えば?

 

 

 

 

'You Needed Me' by Boyzlife (2020/04/03 MV 公開)


You Needed Me - Official Video

 

 

 

 

 

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Boyzlifeメモ

愛蘭系boyband2組のsuper bandであるBoyzlife。その実態は、惜しまれつつも昨年解散したBoyzoneのKeith Duffyと、昨年復活したWestlifeに唯一招聘されなかったBrian McFaddenのコンビ。元々はKeithとBrianとのトークショーから始まったのだとか。

せっかくだから2人を含む両バンドのメンバーもおさらいしましょう。

 

<Boyzone>

たまーにtweetするのみで全く表舞台に出てこなくなっちゃったMikey Graham (1972年生)

刺青愛好家で車大好きなShane Lynch (1976年生)

解散後も唯一オリジナル曲を出し続けてる、偉いぞRonan Keating (1977年生)

もう11年経ちました、あっという間の故Stephen Gately (1976年生)

そして、本日の主役の一方、後輩のBriを気に入りすぎて若干過保護気味なKeith Duffy (1974年生)

 

<Westlife>

幼なじみと結婚後、双子を含む3人きょうだいを抱えて今日も華麗にNicky Byrne (1978年生)

今年からギター始めました、フロントマンShane Filan (1978年生)

渋い、というか、若い頃の笑顔がちょっと影を潜めてしまったお髭のKian Egan (1980年生)

再結成後、メンバーで最もパワフルな歌声を聴かせてくれるMarkus Feehily (1980年生)

本日取り上げるもう一方、Westlifeの元メンバーであり、Boyzlife結成後は徐々に落ち着いてきたBrian McFadden (1980年生)

 

アイドルとしては既に一仕事終えたBriとKeith。Boyzoneのレガシーを引き継ぎつつ(Westlifeにもちょこちょこ秋波を送りつつ)、彼らがどのようにキャリアを積み増して行くのかを見届けたい。

 

 

 

 

Boyzlife 2020年ピックアップ!

*まずはBoyzoneから。なんと言っても我らが太陽、Ronan Keatingは今年も絶好調*1。今年はお子さんも生まれ、公私ますますご活躍のRonan御大は、11作めのソロアルバム"Twenty Twenty"をリリース。なんとなくこのタイトル、"The 20/20 Experience"を連想させなくもないが・・・まぁいいや。今作では御大のソロ歌唱の他、6曲のデュエットを投入し華やかな仕上がりに。シングルカットされた'One of a Kind' (with Emeli Sandé)の他にも、manband関係ではRobbie Williams (TAKE THAT)とのデュエット曲も。

アルバムのリード曲'Forever Aint Enough'のMVには現在の奥方との結婚式当時の映像が。お二人とも再婚、ということを頭に入れてこのMVを見返すとなかなか趣深い。いつも思うけど、Ronanの後頭部ってちょっとハラハラするよね・・・

Mikeyは足取り掴めず。Shaneはこのコロナ禍中に奥さんとくっついたり離れたりらしい。

*一方のWestlifeは、復活後のアルバム"Spectrum"リリース後、初のツアーとなるStadiums in the Summer Tourがそっくり一年延期。グループ活動は足踏み状態へ。復帰後のあの曲のタイトルがまさかのあのバンドのあの世界的大ヒット曲と被ってしまう*2など、災難は絶えない・・・・

そんな中、ほっこりするニュースといえば、Ben Adams (A1)がツイートしたうら若き頃の写真がちょっとした話題に。余談だが、ほとんど同時期にO-TOWN公式も同じような写真をツイートしていて、大西洋を挟んだシンクロニシティが実現した。皆キラキラしてたなぁ。

*そして本日取り上げたBoyzlife。BriとKeithはどっちもグループの2~3番手の位置だったから、あまりメロディを歌う機会もなかったし、irish boybandってそんなに踊らないから、ただ脇を固めるに過ぎない彼らは見せ場がなかった。

だから、歌って踊るBriとKeithを楽しむならまさに今!レコーディングも始めてるようだし、新年にはBoyzlifeの新曲も期待できるんじゃないですかね。 特にKeithは子育てもひと段落したので今後のプランは尽きないよなぁ。羨ましい。

   

 

 

 

続いて後攻boybandは、ロックダウン中のUKで静かに空中分解してしまったグループ、から一足お先に飛び出したイケメンのソリスト

 

 

 

 グループ時代とは真逆なサウンドがなかなか斬新!!

 

 

 

 

'Bad For Me' by Jack Duff (RoadTrip) (2020/05/21 MV 公開) 


Bad For Me - Jack Duff (Official Lyric Video)

 

 

 

 

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RoadTripメモ

抜群なルックスに加え、確かなコーラスの腕を持つ奇跡のboyband。One Directionが活動休止となった今、地元英国におけるboyband renaissanceは彼らの双肩にかかっていた・・・・筈だったが、しかし・・・・・

今回の騒動で最もダメージが大きかったのではと推察する、悲劇のギタリストAndy Fowler (1994年生)

グループを思いやり、最後までマネジメントの補助を務めたRye Beaumont (1996年生)

途中参加のbass part。Ryeと運命を共にしたSonny Robertson (1996年生)

離脱後は司会業にYouTuberに、boybandのプロデュースまでも手がけて大忙しなMikey Cobban (1999年生)

ストリートからRoadTripに加入、その直後に解散騒動の渦中へ。長髪をバッサリ切って気分も一新Harper Dark (2000年生)

大人のコワイ一面を見てしまった最年少。実は最もRyeの影響を受けているんじゃなかろうかBrooklyn Wyatt (2000年生)

そして本稿の主役。Mikeyに次ぐ離脱者であり、ソロ転向は順調な様子のJack Duff (1999年生)

 

Mikey離脱後には相当煮詰まっていたRoadTrip。なのでいっそのこと、パチンと弾けて飛び散った7つの才能が、今後どんな風に芽を出し花を咲かせるかが見ものです。

 

 

 

 

RoadTrip 2020年ピックアップ!

*まずは解散・・・・ちょっと背筋が寒くなるBrooklyn Wyattのツイートから全ては始まる(てか、この頃には既に何もかもが終わっていた)。顛末は例えばここに書いてあるからそれをお読みいただくとして*3、結局、グループは空中分解。ツアーチケット払い戻しのツイートで公式は途絶えている。

・RyeとSonnyの1996 lineは"Four Eyes and The Skyscraper"を結成。同い年とはいえこの2人が仲良かったのはちょっと意外。Boybandの高音担当と低音担当って、伝統的にそこまで仲が良いイメージがないのよね・・・・

・年少組BrooklynとHarperはRoadTrip Houseを文字通り脱出。夏までは行動を共にしていたようで、"HARPLYN"としてHarperのインスタに二人揃って登場。両者とも、まるで憑き物が取れたかのようにさっぱりしている。

・可哀想なのは一人残されたAndy・・・最年長の彼は、年少組の脱出当時はRoadTrip Houseにはおらず自己隔離していたようで、ロックダウンの生活でだいぶやつれてしまった。その後RoadTripに関する言及は一切なし。その代わり、堰を切ったかのようにtwitchにてカバー曲のライブ放送を途切れることなく発信し続けている。ちょっとどうかと思うほど曲数がハンパない。唯一の救いなのは、売れっ子HRVYとまだちゃんと繋がっているらしい(?)こと。HRVYも歌手活動に復帰したらAndyをツアーに連れて行ってあげてほしい。良き兄貴分としてきっといいアドバイスをくれるはずだから・・・まぁ、マネージャーは相変わらず「彼」なんだけど・・・

*以下は脱退組。一抜けしたMikeyはYouTuber業の傍ら、boybandイベントの司会業もこなしつつ、さらには"Let Me Know"なる新人boybandのもプロデュースするなど大活躍。Rye & Sonnyとも、Brooklynとも、おまけにJackともちゃんと繋がっていて、7人の中では一番バランスの良い人脈を保っているようだ。

*そして本日後半の主役、Jack Dufffはめでたくソロデビュー。おめでとう!!Andyよりも先にソロとして独り立ちできたのは、優秀なチームと組んでいるからかもしれないし、あるいはもっと単純に、Andyより5歳も若いせいかもしれない。

MV中ではタバコを吹かしたりオトナな一面も見せるが、その一方でフードの紐を噛んだりする幼い一面も。この両面のギャップに加え、Jackの甘いハスキーボイスがグッとくるんだよね。この場にはいなかったJackだが、'Bad For Me'がマネージャーに対するプロテストソングだと思って(思い込んで)聴くと余計に切ない。

Andyのカバー曲動画のサムネイルをつらつら眺めたり、Jackの'Bad For Me'を聴いたりして思うのは、「グループの時、もっと早くこの売れ線で曲を出せば良かったのに・・・・」ということのみ。脚注にも書いたけどやはりマネージメントがダメだった(しかし、メンバーが語り出すまで、まさかここまでダメなマネジとは思わなかったけど)。だけど、そんなダメなマネジを振り切ってまで、自分たちの進みたい道を開拓できなかった(RoadTripできなかった)のだから、グループとしての使命はそこでとっくに尽きていたのだろう。

思い詰めたようにギターを抱えて歌いまくるAndyのメンタルが若干心配だが、今回の解散騒動で小さからぬダメージを受けた年少組(Harper & Brooklyn)が、思っていたより元気に活動していて何より。UK indies boybandの新たな芽が、彼ら7人の側のどこかで必ず芽吹きますように。

 

 

 

 

今回の対決は、もちろん、"You Needed Me" vs. "Don't say you needed me"対決です!この2曲を並べて聴くとえも言われぬ味わい。過去のBoyzoneの名曲に対して、冒頭から横っ面引っ叩くJackの歌詞が何とも痛快なのです。

 

 

 

 

ただ、実はもう1つ・・・いや、2つ。対決の軸があるんです。お気づきでしょうか?

 

 

 

 

この二組の共通点、と言ってもいいかもしれない。1つ目の対決軸は、そうだな、これが分かった方はboyband検定5級です。激甘。 

 

 

 

 

もう1つの対決軸は難しいので(これが分かればboyband検定2級はクリア)、実は本記事中にヒントがあります。分かった方はコメント頂戴。頂き次第、答え合わせしましょう。

 

 

 

今日の対決は結構コッテリ味。明日はもうちょっとサラッと紹介できたらなぁ。お楽しみに。

*1:どうでもいいけど、RonanのWikipediaの本人写真、めっちゃいい笑顔な。思わず笑ってしまった。

*2:ホントは「対決」もので記事を書こうかとも一瞬考えたけど、あまりにもWestlifeが不憫すぎて断念。

*3:と思っていたら、実はまだ続きがあった。どうやら、BrooklynのツイートはマネージャーBlair Dreelan (ex-EAST 17)が彼に命じたものらしい(50:00)。ただ、RoadTrip Houseからの脱出の真の動機は分からない(46:00~)。それにしても、(あくまでも彼らの言い分では)マネジメントは最悪だったらしく、報酬がきちんと支払われないばかりか、メンバー(特にRye)からの持ち出しが多いプロジェクトに辟易していたらしい。おまけに、グループはほとんどマネージャーの怒りのはけ口として使われていたり、Andyが他所のプロデューサーの電話番号を入手したら激怒されたり(13:00)、ツアードライバーなどの雑用は実質的にRyeが行っていたり(17:00)、メンバー個人の法律相談も受けさせてもらえなかったり(18:30)、新曲をリリースしようと思ったらBlairが自分のインスタに勝手にリリースしたり(59:00)、離脱したMikeyすら何か訴えられるのではないかと怯えていたとのこと(30:00)。 最も気になった、「ここにいないメンバー」の話はあまり聞けなかった。Andyの安否を尋ねるMikeyの言葉も(53:00)Ryeが自分の銀行預金の話にすり替えてしまった。

<2020年ピックアップ Boyband vs. Manband> 4日めはカムバック対決!'Chills' by Why Don't We vs. 'Jesus Saves' by K-Ci Hailey (Jodeci)!

さぁ、2020年まとめも4日めに入りました。

 

 

 

 

前半戦(7日間)の中日は、例年通り日曜日です。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

 

 

 

こたつでミカンでも剥いて、ゆっくりと楽しんでいってください。

 

 

 

 

そんな年末の日曜日にぴったりな、ふわりと幻想的な曲が、本日の先攻boybandの年頭リリースでした。 

 

 

 

彼らの不在は寂しかったが、見事戻ってきてくれました。US boybandの数少ない精鋭たち!!

 

 

  

'Chills' by Why Don't We (2020/01/06 MV 公開) 


Why Don't We - Chills [Official Music Video]

 

 

 

 

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Why Don't Weメモ

「一緒にやんない?」をグループ名に持つ、元々ソロアーティストだった5人のティーンが自然発生的に集まってできた音楽集団。甘いルックスとオシャレさんな身なりに油断していると、競い合うように今なお上達する歌唱力と絶妙なコーラスワーク、そしてそれらを巧みに演出する音と映像の魔法にたちまち虜になっちゃう。メンバーは、

抜群のルックスを持つ一人のbaseball jocks、復活後はパーマをかけてますます男前に磨きがかかったJonah Marais (1998年生)

ハイスクール時代は実生活の煩わしさとSNS上の賞賛とのギャップに悩んだ苦労人、近年は肉体改造に余念のないCorbyn Besson (1998年生)

"American Idol"での挫折から復活、second chanceを見事モノにし、hiatus明けはこちらも逞しくなった万能の人Daniel Seavey (1999年生)

驚きの結婚からあっという間に一児のパパへ、ヘアスタイルは前のヤキソバヘアに戻しちゃったJack Avery (1999年生)

うら若きSNS Starにして皆のイジられ役、ワークアウトで培った二の腕も逞しいZach Herron (2001年生)。

突然の隠遁は予想外だったworldwide boyband、常に先手必勝で攻めまくる彼らに今後も要注目です。

 

 

 

 

Why Don't We 2020年ピックアップ!

ワーカホリックだった昨年とは打って変わって、スロースターターだったWDW。この幻想的な'Chills'を年頭にリリースして、後はスキー三昧昨年とは異なりちゃんと5人で参加・・・と思っていたが、動画のコメント読むとZachは今年も不参加だったとのこと。スキー苦手なのかね。Jonahの黄色のスキーパンツが前回と同じなのが微笑ましい。

 

*と、元気なスキー動画に心和んでいたところに、突然のhiatusの報せ。まぁ、結構力作揃いだった2019年のラインナップが、ファン以外の層になかなか浸透しなかったのも事実なので、このままシングルを乱発しても疲弊していくだけだったろう。アルバムも出したことだし、この辺でちょっと力を蓄えて、なんならプライベートを優先させてカムバックして欲しいと願っていた。ただ、2018年、2019年と彼らのライブに運良く参加でき、名付けて"Jonah Marais浴び"を堪能してきた俺としてはなんとも寂しい年に。

 

*すると願いは通じるもの。コロナ大流行の第一波、第二波の災厄を奇跡的に潜り抜け、人類がコロナに対抗できる叡智を結集させつつあった第三波直前に復活。インタビューによると、当初は「(2020年の)5月くらいにはアルバムを出して、9月にツアーに出る」という予定だったらしく*1、こんな長い隠遁生活になるとは予想外だったとのこと。

しかし満を持してリリースした' Fallin' (Adrenaline)'は、うーん・・・INROCKのインタビュー記事では'Black Skinhead' by Kanye Westのビートをサンプリングしたらしいけど、こういうダークな浮遊感を持つサウンドが主戦場のboybandは既にいるので、彼らとうまく差別化する為にも、もう少し肩の力を抜いてはいかがか、と思う。俺が元々惹かれていた、WDWの視線の高さ、ハイコンテクストな歌世界はここに留まる事なく、今後まだまだ広がるはず。その予感は、ギリシャ彫刻のようなJonahの上半身が拝めるMVの'Lotus Inn'、既に夏に収録を済ませたと思しきMVの'Slow Down'からもヒシヒシと。彼らの楽曲は映像と共に味わうべし。

 

 

 

 

 

続いて後攻manbandは、ずっとこの企画で取り上げたかった大御所の帰還。

 

 

 

 

敗れざりしスターの行く手にはいつも、神の導きがありました。

 

 

 

 

'Jesus Saves' by K-Ci Hailey (Jodeci(2020/07/31 MV 公開)


K-Ci Hailey – Jesus Saves (Official Video)

 

 

 

 

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Jodeciメモ

信心深い2組の兄弟、Hailey BrothersとDeGrate Brothersが出会って生まれたR&B manband。その後に数多湧き出る有象無象のコーラスグループのお手本であり大先達。近年ではアニメの主題歌に名曲'Freak'N You'が採用されたことでも話題になりました。や、ホント、この曲だけじゃないのでもっと広く聴かれて欲しいグループなんですよ、Jodeciは。

コブシを効かせたバリトンボイス、グループのフロントマンK-Ci Hailey (1969年生)

この人がいなきゃTimberlandもMissy Eliotも日の目を見ず、果てはJustin Timberlakeもソロで爆発しなかったであろう名伯楽DeVanté Swing (1969年生)

お兄ちゃんと対照的なテノールは単なるコーラスに留まらない世界観へと誘うJoJo Hailey (1969年生)

グループのビジュアル担当はこの2020年末に突如復活、往年のカッコよさは変わらないMr. Dalvin (1971年生)

グループとしての復活はちょっと無理めなJodeci、でもメンバーの復活はマジ嬉しい。New Edition的なコワモテとGuy的なヤンチャさとTake 6的な巧みさとAii-4-One的な温厚さの、ちょ〜ど中間に位置する七色のグループカラーで、またいつか世界をあっと言わせて欲しい!!

 

 

 

 

Jodeci 2020年3大ニュース

*まずはK-Ci。せっかくだから'Jesus Saves'のMV冒頭をざっと訳しましょうか。意訳御免。

K-Ci Hailey、ノースカロライナはモンローの、裕福ではない家に育つ。教会に育てられ、ゴスペルを歌い始めたのは8歳のころ。ちょうど12歳の時、"Little Cedric and the Hailey Singers"の一員として、大好きなゴスペルソング'Jesus Saves'(神は救いたもう)をレコーディングする。 

彼は「歌の発電所」となって行き、世界的にマルチプラチナセールスを上げるグループJodeciK-Ci & JoJoの中で名声を高めるに至る。

しかし、彼の全ての成功には負の側面が。

アルコール依存症に苦しめられたのだ。

R&Bキャリアの栄誉が影を潜めるにつれ、病が彼のフロントシートを占めるに至った。

(サイレンの音)

依存症との長い戦いの後、彼はついに禁酒を誓った。

健康的な生活と、音楽キャリアへの帰還は軌道に乗っていた・・・予期せぬ展開が彼の生命を脅かすまでは。

「お名前は?」

「わかんない。」

「(今年は)何年?」

「(聞き取れない声)」

「いえ、違います、(今年は)何年?」

2018年、彼は突発性脳梗塞に見舞われた。医師の診断は希望的なものではなかった。つまり、歩行や発話ができるまでに少なくとも6ヶ月はかかるだろう、そして普通の生活やキャリアに戻れる見込みは低いだろう、と。

もう二度と、レコーディングし、パフォーマンスすることはできないようにみえた。

神への信心を通じて、彼は完全回復を信じた。

奇跡的にも、語るより先に、彼は再び歌う。

その始まりの曲は、"Jesus Saves".

「誰が私に不可能を説こうとて、神は告げる。私ならできる、と。」K-Ci Hailey

 

近年のK-Ciがシラフだったとは知らなかった。もう50代だものね。そりゃさすがにそうか。穏やかな生活の中で突如彼を襲った悲劇。そして立ち上がるK-Ciのド根性。ファンとしても彼のコブシが回りまくったゴスペルを聴けるのは嬉しい。流行りではないということもあるけれど、こんなにパワフルで粘っこいボーカルを聴くのはホント久しぶり。自然に口元が緩んでしまう。太陽の光のような節回し。

 

主は言われる、わたしがあなたがたに対していだいている計画はわたしが知っている。それは災を与えようというのではなく、平安を与えようとするものであり、あなたがたに将来を与え、希望を与えようとするものである。

エレミヤ書29章11節 

 

そして御子息、Devin Haileyのなんとも育ちの良さそうなお顔立ち。どちらかというと伯父さんJoJoの方に似ている気が。

 

*お次はそのJoJo Hailey。こちらも2020年早々に'Special'をリリースし、ますます丸っこくなったお顔と、実兄にも増して元気なお姿を公開してくれた。それにしても、アフリカ系アメリカ人男性シンガーのMVにほぼ必ず登場するお姉さん方はなぜこんなに若いのか・・・同世代の女性がfeatureされることってほとんど無いのよね。

 

*最後はまとめてDeGrate Brothers。なんだかんだコンスタントに活動中のMr. Dalvinは2020年末に'Good Timez (ft. Tali)'をリリース。このサウンドのなんとも言えない心地よい浮遊感が、上の2人よりも往年のJodeciに似ている気がする。だがしかし、このMVのお祭り感は気になるところ。コロナ対策万全で撮影に臨んだと信じたい。

お兄ちゃんのDeVanté Swingは消息が掴めない・・・・

 

 

 

 

今回は「カムバック」対決。WDWがカムバック前、K-Ciがカムバック作。

 

 

 

 

よく見ていると、MVの中にも共通点があったりします。わかりやすいので探してみてください。

 

 

 

 

明日もお楽しみに。

*1:INROCK 2020 November, Vol. 443

<2020年ピックアップ Boyband vs. Manband> 3日めは重鎮・新人対決! 'Nobody Just Like You' by Human Nature vs. '嗜好に関する世論調査' by 原因は自分にある

2020年まとめも3日め。

 

 

 

 

対決も週末に入り、ホッと一息、ついてます(まだまだ書き溜めないと・・・・)。 

 

 

 

 

さてさて、本日3日めは、昨日のLee Ryan (Blue)同様、ハートフルな歌声とMVを届けてくれた、こちらのManbandの先攻からスタートです。

 

 

  

'Nobody Just Like You' by Human Nature (2020/02/20 MV 公開)  


Human Nature - Nobody Just Like You

 

 

 

 

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Human Nature メモ

知られざるboyband原産地オーストラリア、その最古参にして途切れることなく現役続行中の4人組。1989年結成、同期はTAKE THATと電気グルーヴ。歌ってよし踊ってよし、アカペラよしオールディーズよしの、作曲編曲お茶のこサイサイの器用な長寿バンド。

グループを支えるagressiveなbass part、その素顔は双子にかかりきりの子煩悩パパ、Toby Allen (1973年生)。

こぶしの効いたBaritoneが持ち味のPhil Burton (1974年生)。

ちょいとクセのあるファルセットは今なお健在Andrew Tierney (1974年生)。

久々のオリジナル曲でリードをとる永遠の弟分Michael Tierney (1974年生)。

30周年も一区切りして、爽やかな気分で迎える31年め。ベテラン4人はhiatusもなく走り続ける。

 

 

  

 

Human Nature 2020年ピックアップ!

*2020年のリリースはこの'Nobody Just Like You'のみ。メロディは、まぁ活動停止前のOne Directionあたりが歌っていそうで、そこまで新味はない。けれど、よくよく耳をすませば、バックに流れる音の意匠はなかなか凝っていて、スタジオミュージシャンとしての(おそらく)Phil Burtonのこだわりが随所に窺える。また、HNとしては初めての試みであるアニメーションのMV。これ凄く好印象。同じアプローチとしては、直近では(これも昨日と同様に)例えば'The Impossible' by Robbie Williamsを思い出すのだけど(聴き比べると曲も似ている)、良い意味でHNの脂っこさが抜けて、心地よい風がサウンドを満たしている。アカペラ版MVと比較すると分かりやすい。

MVのラスト、ハートで囲ったのはメンバーとその連れ合いのイニシャル。「TA」(Toby Allen)の横に「DW」(Darren Weller)があるのにも涙。ちなみにTierney Brothersの奥さん二人は姉妹。つまり、兄弟と姉妹がそれぞれ結ばれたというエピソードも、このMVを楽しむ隠し味になるのでは。

*彼らの故郷オーストラリアでもStay Homeを余儀なくされたようで、ご多分に洩れずStay Home動画を公開するもそこはやはりHN流。デビュー曲'He Don't Love You'のサビのダンスをセルフカバーし、往年のキレを見せつける。イントロはそれ、別の人の曲では・・・ゲフンゲフン、ま、そこは・・・いいとして。若い頃の金髪のTobyが美味しすぎる。眼福。 

*しかしやはりこのニュースは取り上げざるを得ない。Human Nature、Las Vegas Legedencyを撤退。こちらもCOVID-19で仕方がないとはいえ断腸の思いだろう。米国進出は2008年、Hotel Venetianでのショウは2013年から。公演1000回を達成し、3年延長の契約更改も成し遂げたばかり。異国で足掛け15年間の奮闘、おそらく生活の基盤も移したはず。またイチからのスタートは厳しそうだが、そこは苦節30年のベテランのこと、2021年秋から始まる“Good Good Life Tour”で真価を発揮してくれることでしょう。米国追加公演があるといいけどなぁ。

 

 

 

 

さて、続いて後攻boybandは、今年花丸大注目のうら若き新人7人衆。

 

 

 

  

2020年、個人的には最も楽しませてくれたグループの1つでした。彼らを紹介できるのが誇らしい!!

 

 

 

'嗜好に関する世論調査' by 原因は自分にある。 (2020/01/01 MV 公開)


原因は自分にある。「嗜好に関する世論調査」Music Video

 

 

 

 

 

 

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原因は自分にある。メモ

何やら不穏な薫りのするデビュー作 '原因は自分にある。'、そのタイトルをグループ名に冠した、アイドルの名門スターダストの新鋭たち。先輩グループの華やかキャッキャな雰囲気と一線を画すのは、やはりプロデューサー久下真音氏のリリックとサウンドの為せる技なのか。古語なのか造語なのか、言葉遊びなのか社会風刺なのかすら判別不能、それをまだモジモジフニャフニャ(失礼!)してる若衆7人に歌わせる快挙。もう一生ついていきます!!

よくぞスタダに来てくれたorz・・・・思わず膝をつきたくなるような眉毛凛々しいみんなの兄貴分、武藤潤(2001年生)。

グループの中には収まりきらない押出しの強さで周囲を圧倒、唯一無二の技巧派、大倉空人(たかと)(2002年生)。

年頃の男子らしからぬ透明感と、芯のあるファルセットでグループの天井を支える小泉光咲(2003年生)。

バッキバキのダンス番長でグループのトーンをカチッと決める、曲者揃いのグループのハブ長野凌大(2003年生)。

「嗜好」では堂々のセンターを張った奇跡のバリトンボイス吉澤要人(かなめ)(2003年生)。

物憂げなムードは「嗜好」サビ前の粘っこいポルタメントにピタッとハマった、料理の腕前ピカイチの杢代和人(2004年生)。

髪型変えたらめっきり大人っぽくなりました、背もニョキニョキと高くなり、いつでも「今が旬」な男、桜木雅哉(2006年生) 

 

次世代を担うJapanese boyband、さぁ、この7人でどこまで行ける!?

guamman9bonbon.hatenablog.com

 

 

 

 

 

原因は自分にある。2020年ピックアップ!

*元旦早々リリースされた'嗜好'のMV、一月遅れでようやくたどり着きました。この一年いつ聴いても良かったんだよなぁこの曲。もちろんMV込みで。興奮冷めやらぬ中、勢い余って書いた上の記事もTwitter経由でよく読まれました。不埒なピアノがジャンジャン跳ね回って、そこにギターとベースが噛み付いて、そのわずかな隙間を7人のボーカルが右往左往、いや、「ニシエヒガシ」。2020年のアイドル歌謡、その真髄を見た思い。

歌詞も不気味に射程が長いし。これがリリースされた時、確かに国内政治の風刺には思い当たったけれど、まさか他所の国の大統領選挙にまで肘鉄砲食らわせる曲になるとはね。そして切ない。やたらに切ない歌詞は、もしかしたら彼らと同世代よりも、むしろ俺らおっさん世代にじんと来る歌世界かもしれない。あなたにとって、「人生なんて〇〇ゲー」ですか?

*滑り出し上々だった'嗜好'、だが彼らの上にもコロナ禍は平等に覆いかぶさる、ああ無常・・・メジャーデビュー2年目にして早くも辛い年に。だがライブ活動こそ制限されたとはいえ、楽曲リリースは順調で、厨二感満載の歌詞が特徴的な'嘘から始まる自称系'、一転して爽やかな曲調、しかし巨匠の戯曲を引用しまくりの'シェイクスピアに学ぶ恋愛定理'、そしてゼロ年代を思い出させるビート感の'幽かな夜の夢'を配信リリース。「仮想げんじぶ空間」と称するリモートライブも開催。

*特に'シェイクスピア'のダンスMVではまだ暑い最中に屋外撮影を敢行。ワンショットで魅せるフォンテーヌ版も公開し、ライブの勢いをそのまま映像に乗せて届けてくれた。汗の管理も完璧。暑かったろうになぁ。個人的にはブリッジの時の大倉さんのダンスと表情が大好きです。

 

 

 

 

この令和の世の中で、美青年でいるってどんな災難なんだろう、と彼ら7人を見てつくづく思う。とある偉い方が「モテまくったっていいこと一つもない」とおっしゃったがまさにその通り。勝たなくてもいいから負けるなよ、とだけ言いたいです。それで、できれば、このグループを息長く続けてほしいかな。

 

 

 

 

いかがだったでしょうか。

国籍も年代も人数もキャリアも異なる、全く共通点の無い重鎮・新人二組の対決。

 

 

 

 

あえて名付けるならば、「君らに替えられる人はいないよ」対決、でしょうか。

 

 

 

 

さて、明日はこのコロナ禍で、長らく隠遁していたあのグループの登場です。お楽しみに。

<2020年ピックアップ Boyband vs. Manband> 2日めはソロ対決!'My Love' by Jack Gilinsky (Jack & Jack) ft. Don Toliver vs. 'Mockinbirds' by Lee Ryan (Blue)

昨日から始まった2020年まとめ。

 

 

 

 

今年で3回目となる、対決型年末曲紹介ブログ(?)です。

 

 

 

 

さて、本日2日目は、長年書きたかった2組をご紹介。

 

 

 

 

先攻Boybandは、おっしゃれ〜なサウンドの米国出身デュオ!

 

 

 

 

その中から飛び出し、とうとう今年、ソロデビューを果たしたイケメンさん!!

 

 

 

 

'My Love' by Jack Gilinsky (Jack & Jack) ft. Don Toliver (2020/04/17 MV 公開) 


Jack Gilinsky - My Love ft. Don Toliver

 

 

 

 

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Jack & Jackメモ

幼稚園からの幼なじみ、Jack GilinskyとJack Johnson(共に1996年生)の凸凹コンビ。キャリア初期からtrap musicを乗りこなし、独特の浮遊感と酩酊感で、同年代boybandを軽く抜き去り独自の境地へとたどり着く。JocksオーラをまとったJack Gilinskyと、見た目nerdJack Johnsonの"A Good Friend is Nice"なコンビネーションも楽しみ所のひとつ。

 

 

 

 

Jack & Jack 2020年ピックアップ!

*昨年のJack & Jackは、'Barcelona'までのいわば初期曲を詰め込んだ、集大成ともいうべきアルバム"A Good Friend is Nice"をリリース。で、翌年2020年はお約束通りhiatus。しかし休む間もなくJack Gilinsky(ゴツい方ね。)はソロデビュー。実に色っぽいMVが眼に嬉しい。2ndの'Lose Somebody' (w/ iann dior)も良いお仕事。

*そんな相方を横目にJack Johnson(ヒョロい方ね。)もソロを始動。JVCKJ名義で'You Lie'をリリースし、J & Jのラップ担当としての本領を見せつける。Gilinskyの音世界と共通点を残しつつ、棲み分けもされていて好印象。ぷりんとした上半身もMVで公開。この人、そこまで鍛えてる訳でもないけれど、何故だか結構な脱ぎたがり。旧友Sammy Wilkとのコラボ'In Between'もリリース。上背のあるナイスガイと並ぶと映えるJack Johnson

*気になるのはJ & Jの復活時期。どちらもソロが好調そうだし、あと2年はグループ復活は無いかな・・・

 

 

  

 

さぁ、続いて後攻manbandは、こちらも年末対決には初登場の4人組。その中からソロを1人、選びました。

 

 

 

再始動はまだ遠い?ゼロ年代前半を代表する本格派manbandの一番人気といえば!

 

 

 

 

'Mockinbirds' by Lee Ryan (Blue) (2020/05/08 MV 公開)


Lee Ryan - Mockingbirds (Official Video)

 

 

 

 

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Blueメモ

全国10万人のBlueファンの皆さん、お待たせ(?)しました。2000年代前半、Westlifeと人気を二分し、Lou Pearlman傘下でピークを過ぎたUS boybandの人気をごっそりさらって行った英国出身の4人組。 

安定した高い歌唱力を保ち、おそらくソロでは最も成功しているSimon Webb (1978年生)

カミングアウトもなんのその、パワフルなステージで場を沸かすDuncan James (1978年生)

堅実なコーラスでグループを繋ぐAntony Costa (1981年生)

そして最年少、一番人気は今も変わらずLee Ryan (1983年生)

4人ともソロを取れる実力を持つ稀有なmanband、再始動は近い!?

 

 

 

 

Blue 2020年ピックアップ!

*Blueは2015年に再結成後2作めのアルバム"Colours"を発表して以降、財政的な問題もいろいろ絡んだりしたらしく、目立ったグループ活動は無し。2020年はもっぱらソロ活動に勤しむ年に。

Simon Webb:マレーシアのDJ DuoであるBATEとのコラボ'Casino Royal'をリリース。MVでは諜報員を演じるも、その素顔はトルコ出身の奥さんとInstgramの撮影場所を探してロンドン中をドライブするほのぼのさん。Simonの着るfoodieが彼の肌の色にマッチしてまた可愛いんだこれが。

Antony Costa:昨年はミュージカルに出演していたAntonyも今年は目立った動きがない。こちらロックアウト中の心情を語っているのが近影かな。お髭面。

Duncan James:Innocent Drinks社のBlue Drinkの宣伝に駆り出されたDuncan。「自己破産ネタ」「往年の大人気boybandネタ」を惜しみなく披露し、挙げ句の果てに「一番人気のメンバーに手柄をさらわれるネタ」も公開。 そんなご本人の実情は、ミュージカル"Rocky Horror Show"やら"Alladin"やらで引っ張りだこらしい。

*そんなDuncanと比べられてしまったLee Ryanは、昨年からソロ活動を本格再始動。埃を被っていたYouTubeチャンネルも活用して動画を次々アップロード、健在ぶりをアピール。この'Mockinbirds'、曲そのものはmanband musicど真ん中の本格派。それにMV可愛いよね。このくらい凝ったMVだと、直近では'The Impossible' by Robbie Williams を思い出したり。本人登場シーンとアニメーションのバランスがとても良いし、切ない曲調に合っていて品が良い。

*Blueの再結成は・・・当分難しいかな。何より、メンバー全員、経済的になかなか苦しい様子。Sonyとも契約が切れてしまったようだし、しばらくはフリーで活動せざるを得ないだろうね。ちょっと寂しい。

 

 

 

 

いかがだったでしょうか。2日めはイケメン同士のソロ対決でした(Jackはft.曲だけど)。

  

 

 

明日はいよいよ、今年大注目だった彼らが登場!お楽しみに。

<2020年ピックアップ Boyband vs. Manband> 初日は'The Other Side (From Trolls World Tour)' by SZA & Justin Timberlake (*NSYNC) vs. '영웅 (英雄; Kick It)' by NCT 127!

今年で3回目となりました当ブログの恒例、"Boyband vs. Manband"の年末まとめ。

 

 

 

 

世界中のboybandとmanbandの2020年リリース曲から、毎日1曲ずつご紹介し、この1年を振り返ろうという企画です。

 

 

 

boybandとmanbandの境は、昔懐かしTV番組のヤングチームとアダルトチームくらいのイメージです。なんとなく。

 

 

 

こんなふうに一年を総括しておかないと気が済まない、年を越せない体になってしまった。

 

 

  

それはさておき早速本題へ。栄えある初日、先攻Manbandはあの御大から。

 

 

 

 

映画音楽でサラッとカッコよくBlack Lives Matter Movementを援護したレジェンドと、歌姫ラッパーとの豪華共演。

 

 

 

'The Other Side (From Trolls World Tour)' by SZA & Justin Timberlake (*NSYNC(2020/02/27 MV 公開) 


SZA, Justin Timberlake - The Other Side (From Trolls World Tour)

 

 

 

 

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*NSYNCメモ

世紀の変わり目にBoyband movementの頂点に君臨した*NSYNC。フロントマンの突然の離脱と活動停止(=事実上の解散)により強制的にシャットダウンしてしまったが、ダンス・歌・ルックスいずれも史上最強との呼び声は今なお高い。

ネッチリしたファルセットは未だ健在、アライグマのようなルックスのChris Kirkpatrick (1971年生)

*NSYNCのダンス番長、兼フロントマンにして埋もれた天才、独身貴族をまだまだ謳歌中のJC Chasez (1976年生)

米国エンタメ業界の要諦に食い込みつつある万能包丁Joe Fatone (1977年生)

*NSYNC同窓会の幹事長に収まったLance Bass (1979年生)

そして本稿の主役、*NSYNCの不動のセンター、だが自伝にはグループについてわずか数ページしか触れなかったJustin Timberlake (1981年生)。

離れ離れのスター達は、(JT以外)コロナ禍で意外に距離を縮めた模様。2021年はどうなることやら。

guamman9bonbon.hatenablog.com

 

 

 

 

*NSYNC 2020年ピックアップ!

*まずはJT。本作'The Other Side'は、リリース当初、かなり見当違いな評を書いてしまった(上記参照)。その後の動乱、というよりも、現代米国の根底を流れる嫌〜な空気を感じている人だったら、この曲にすぐピンときた筈ね。そう、白状します。俺の感度が悪すぎました。反省に次ぐ猛省。

 

この曲、MV含めてまるまる「アフロ=フューチャリズム」だったんだなぁ。*1

 

柔らかいシンセのピコピコサウンドからスタート。それを奥底でループさせつつ、ディスコビートに乗った静かな歌い出し。アフリカ系アメリカ人のラッパーSZAを起用し(この起用もまたシブい。イイとこ突いてる。)、彼女に課したのはギンギラ宇宙人衣装から始まる米国撫子七変化。一方のJTはボーカル面でも特に目立つことはなく、全身ブラックの衣装でSZAをスマートにそしてコミカルにサポートする。この衣装もそのまま、アフリカ系男性が街角で着ていそうな、ちょっとワルでサグな感じがするのもポイント高い。首元のチェーンとかね。

 

Al Green*2に憧れた幼少期、南部TennesseeはMemphisの片田舎で、黒人音楽はいつもJTの周囲に溢れていた。時は流れて21世紀、いわれのない人種差別に心を痛めていたのは白人であるJTも同じこと。「文化の多様性」「融和」がテーマの映画"Trolls World Tour"(邦題:トロールズ ミュージック★パワー)の主題曲に託した彼の想いは、COVID-19によって一時は曇らされたかのように見えるけど、リリースから時間を置くほど光り輝く会心の一曲に。見事という他ない。文句なし、2020年のトップバッターです。

 

*さぁ、JTだけで終わらないのが*NSYNCのすごいとこ。特に今年は、隠遁すること仙人の如しおじさんことJC Chasezの神出鬼没ぶりが楽しかった。

まずは年初、あのGary Barlowとの"The Crooner Session"での競演(しかも2人目のゲスト!)には度肝を抜かれた。どんなコネクションがあったんだろう・・・

次に見かけたのは盟友Chris KirkpatrickとのInsta live配信。Chrisがコメントをチラ見していわく、「30%はJCの変な髪のこと(家で散髪したらしい)、30%は『JC、結婚して!』、残り30%は『またグループでアルバム出して!』になってんぞ」とのこと。早速Gary BarlowのSessionの経緯にも触れていて貴重。Gaz vs. Ronan Keating (Boyzone)の1st Sessionをめちゃめちゃ雑に思い出していて(かつ思い出せてなくて)超面白い。そうか、米国のアーティストにとって、英国とはいえ海の向こうの国のバンドは所詮そんな感じの認識なのね・・・JCいわく、最初はGazからSessionしたい曲を聞かれたものの、実のところGazが何を欲していたのかよく分からなかったから、Gazが一番よく知っている曲をセレクトしたとのこと。うーむ、JCさんよ、Gaz渾身の企画に対し、こりゃなかなかの舐め具合・・・後にGazがJLSとしれっと'Back for Good'をsessionし直したのもむべなるかな。20年前のアルバムクイズもちょっと虚しいかな・・・

ただ、Lance Bassのお誕生日会配信はなかなか微笑ましいものがある。これも、直接会わないことが口実になるからこそ叶うことなんだよね。リモート誕生日会の仕掛け人(?)である旦那さんMichael Turchinは本日もムキムキなり。この2人も割と長く続いてるよね。

 

*うーん、それでもまだJTに戻りたい。JTの自作曲解説。ライブDVDではたまに聞けたような覚えがあるけれど、ここまでガッツリ裏側を語ってくれる機会は無かったので貴重。 "Justin Timberlake Essentials"JTの真髄。近作"Man of the Woods"から2曲しか出してないのは、的確な自己評価だけどなんか寂しい・・・

今年はオイタもあったけど、2人目のお子さんも無事御生誕ということでますます絶好調なJT。てか、 Timberlake家はJessicaさんが強すぎるのよ。これホントの話。

 

 

 

 

続いて後攻boybandは、最重要K-POP boyband、粒立つ珠玉の9人組。

 

 

 

  

これが、K-POPの名門事務所、SM Entertainmentの明日を担うサウンドだ!!

 

 

 

 

'영웅 (英雄; Kick It)' by NCT 127 (2020/03/05 MV 公開)


NCT 127 엔시티 127 '영웅 (英雄; Kick It)' MV

 

 

 

 

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NCT 127 メモ

数々のナムジャグルを世に送り出したはいいものの、そのメンバー離脱率に頭を悩ます(?)アイドルの名門SM Entertainmentが世に放った、多国籍グループNCT。メンバーがユニットごとに常に入れ替わるNCT、その中でもとびきり勢いのあるNCT 127(通称:일이칠(イリチル))は今年、飛躍的な進化を遂げた。

穏やかな佇まいと豊かな声量でグループを支える長兄Taeil (1994年生)

NCTが誇る1WTC、ダイナミックなダンスが持ち味の肉体派Johnny (1995年生)

文字通りのスーパーグループSuper Mに招聘された実力者、この'Kick It'でも初っ端から睨みを効かせる白い鬼、我らがリーダーTaeyong (1995年生)

東方神起に憧れ夢を掴みに海を渡った、SMでは初かつイリチル唯一の日本人でありムードメイカーYuta (1995年生)

伸びやかな歌唱力で中間部を盛り上げる、強かなしっかり者Doyoung (1996年生) 

貫禄溢れるダンスと歌で場を圧倒するJaehyun (1997年生)

WayVとの兼任で韓国での芸能活動を一時制限、幻のイリチルメンバーとなりつつあるWinwin (1997年生)

本作'Kick It'から本格復帰、正統派美青年Jungwoo (1998年生)

NCT DREAMを離脱後、Taeyongと共にSuper Mに抜擢されたMark (1999年生)

引き続きNCT DREAMを牽引しつつグループ随一の兼任歴を誇る多忙な猫っ声のマンネHaechan (2000年生)

世界制覇を成し遂げたBTSに対抗できるのはもはやイリチルだけと言っても過言ではない。K-POPイチ、先鋭的なサウンドとダンスで宇宙をつかめ!!

 

 

  

 

NCT 127 2020年ピックアップ!

*春に発表されたこの'Kick It'は各所で話題騒然に。

リーダーの白髪Taeyong、Mark、青髪Jaehyun、Johnnyを核に、続くAメロではHaechan、Jungwoo、Taeil、Doyoungの歌者リレー、Bメロから飛び込む桃色の髪Yuta・・・雄叫びを連呼するサビが青臭く生意気で、でも耳にこびりついて離れない。

品格と正気を失う一歩手前のアツいサウンド。キレイなお化粧を施したマスクと、その下で最高潮に鍛え上げられた筋肉とが明らかにミスマッチだ。「男装でいて、でも顔はビッチビチに化粧して綺麗で、(相手を)混乱させたい。」ってか(例えがヒドいな・・・)。が、K-POPのMVを何百万回も再生した俺らにはすっかり見慣れてしまったアイドル像。テーピングをした指先までが色っぽい。このすぐ後の'Punch'と比べると差は歴然としていて、従来のK-POPとは何かが違う(あえて言えばフェイクチャイナ的な)世界観に引き摺り込まれる快感。これがK-POPで重要視される「コンセプト」ってやつか・・・

ちなみに、MAMAでは落ちサビ直前の乱闘演舞(?)がMarkのソロダンスに差し替えられていた。暴力的と評価されるのを避けたのかな。思えばこの曲のライブ、いろんなバージョン見比べるとわかるけど、同じ衣装でもJohnnyやTaeyongの胸を隠す演出の時もあったりして(肉体美こそが見どころの一つなんだけど・・・)、オリジナルは韓国の放送コード的に結構攻めた演出だったらしい。この程度なら日本では問題ないと思うけどね。お国柄。

 

NCT本体は秋に"NCT The 2nd Album RESONANCE Pt.1"、そのリパッケージ版(って考えていいよね?)の"NCT The 2nd Album RESONANCE Pt.2"をリリース。

そのシングルカットとして、

新人Shotaroが参加したことでも話題になった、怪しさ全開の最新鋭サウンド'Make A Wish (Birthday Song)'

美しいコーラスワークに突如現れるYutaの日本語歌詞に驚く'From Home'

これなら俺にもわかるNew Jack Swingの'90's Love'

さらに、ダークなエレクトロポップ'Work it'をリリース。

中でも'Make A Wish (Birthday Song)'は相当キワドイ歌詞ということで、「新人のShotaroが笑顔で歌う曲なのか・・・」と一部が困惑&騒然。この4曲における選抜メンバーのバランスも面白いし、各ユニット(127、DREAM、WayV)のシャッフルになってる点も見どころ。本体活動のハズがシャッフルユニットって面白いよね。曲のごちゃごちゃゴージャス具合の点でハロプロのあか青黄とか思い出す。

まぁ、そんな盛り沢山な一年の締め括り、NCT2020が勢揃いで参加した'RESONANCE'はちょっとダサかったかな・・・

 

*複雑なNCTをざっくり知りたいという方には局長さんの解説がわかりやすい。メンバーの細かい出入り(例えば、「この曲では参加していたメンバーが別の曲では不参加」、みたいな些細なこと)を知っても何の役にも立たない、現在進行形のNCTは「今ここ」を追うのが正しい楽しみ方だと思う。顔と名前が一致すればOKで、MVを一目見てメンバーがわかれば上出来。

ただ、SMが新しいグループを作るなら今度こそNCT外で、というのもわかるなー。この辺、上の'RESONANCE'が'WAY TO THE GLORY' by Jr. EXILEと同じ薫りを漂わせているのと同じ危機意識。どんなに新しいグループを作っても、NCTなんでしょ、Jr.EXILEなんでしょ、っていう。新人のShotaroSungchanも、早々とNCTに抜擢されてしまったのが吉と出るか凶と出るか。

 

 

 

 

 1日目、いかがだったでしょうか。2020年を代表する曲として、いずれ劣らぬサウンドと高いメッセージ性。

 

 

 

さしずめ、「戦え!昨日までの自分を肯定して乗り越えろ!!」対決、といったところでしょうか。ちょっと強引かなー。

 

 

 

 

2日目はもうちょっと穏やかな、しっとりした曲対決になる予定です。

 

 

 

 

明日もお楽しみに。

*1:アフロ=フューチャリズムとは、自分なりにまとめると、「アフリカ系アメリカ人が、過去に奴隷として『ロボット化』された歴史を自覚し、『ロボット』であることとの戯れによって、過去を書き換え新たな未来を提示すること」。以下の2冊の記述は必読です。「文化系のためのヒップホップ入門」長谷川町蔵、大和田俊之著、アルテスパブリッシング、58~59頁、「ポップミュージックを語る10の視点」大和田俊之編、アルテスパブリッシング、11~33頁

*2:"Hindsight" by Justin Timberlake, 2019, p.18