2020年ピックアップも6日めを数えました。
クリスマスムードが街中に。当日前の盛り上がりが一番楽しかったりしますよね。
そんな本日の先攻boybandは、摩訶不思議なビートとサウンドで聴く者を翻弄する三兄弟。
奇しくも2020年を予言するかのような曲とMVをリリースしてしまった彼らと言えば?
'BANG!' by AJR (2020/02/13 MV 公開)
*****
AJR メモ
サビの甲高いファルセットコーラスが特徴的、ドラムやトランペットなど、様々な音楽的意匠が耳に心地よいインディロックの三兄弟。たとえ彼らの姿を目にしたことはなくとも、彼らの音楽は既にあらゆる場所に満ち溢れている。え?ご存知ない?
ヒゲがモッシャモシャな長兄Adam Met (bass guitar, 1990年生)。
AJRの頭脳であり、他の2人よりあっさり目ルックスの次兄Ryan Met (keyboards, 1994年生)。
ロシア帽がトレードマーク、ステージを跳ね回るフロントマンの三男Jack Met (vocal, 1997年生)。
視覚効果を活かしたステージングが魅力の三人組。ちなみに"AJR"はAdam、Jack、Ryanの略。この順は年齢順では無いので要注意。
AJR 2020年ピックアップ!
*本作'BANG!'のMVは、リリースした当人たちも後に動揺するような問題作に。MVをご覧いただくとすぐに分かるだろう。豪華なシャンデリアが輝くホテルの一室、カジノテーブルを左右から取り囲むエキストラの格好が、なんの脈絡もなく
私服姿→スーツ姿→動物の首の被り物→術衣にマスク→裸→セーラー服→+トランペット→傘に雨合羽→ダークレッドの出立ちに目隠し→最初の私服姿に紙幣の雨
と、七変化ならぬ九〜十変化。このマスク姿を採用したことについては、コロナ禍を意識してか公式もちょっとびびっちゃった様子。あくまでランダムな選択だったみたいだけど、トランペットといい目隠しといい、黙示録的な効果は狙っていた筈だよね。ちなみにこの曲を提げて"The Ellen Show"にも出演。見事な演出も相まって素晴らしいアクトで魅せてくれた。Adamさん、髪めっちゃ伸びましたね。
おまけにこの曲のinstrumental versionが2020 Apple giftのBGMに。何回か耳にして初めて気がつき驚いた。彼らの'Overture'はPixarの"Inside Out"にも使われているし、音楽的にも要チェックなboybandなのです。
*続くシングル'Bummerland'は意味不明なMVが相変わらずで、ドラムのビート感や独特なファルセットコーラスはむしろ昔のAJRに戻ってしまった感じ。'BANG!'の異色度合いが際立ってしまった。それにしてもMVに登場するご立派な和太鼓は一体どこから調達してきたんだろう・・・
*コロナ禍以前から音と映像の融合を目指したライブを繰り広げてきた彼ら。今年末(12/26)は"AJR's ONE SPECTACULAR NIGHT"と銘打ったストリームライブを計画中。"NEOTHEATER WORLD TOUR"を(Jackのインフル等トラブルを抱えながらも)完走したノウハウが、たっぷり詰め込まれているに違いない。期待は膨らむばかり。むしろオンラインの方が世界中と遍く繋がれたりしてね。
さぁ、後攻manbandは、昨年フルメンバーでカムバックを果たしたK-POP界の大御所グループ。
前作までのレトロな雰囲気と打って変わって、おやおや、今年はなんだか今風に弾けてるぞ?
'2YA2YAO!' by SUPER JUNIOR (2020/01/31 動画 公開)
SUPER JUNIOR (수퍼주니어) - 2YA2YAO [Music Bank / 2020.01.31]
*****
SUPER JUNIORメモ
今日のK-POP boyband大活躍の礎を築いた1.5世代の代表格。生死紙一重の大事故やらメンバー離脱やら兵役やらを尽く潜り抜けてきた、世界的にも稀な文字通り不死身のmanband。
最年長ながら涼やかな表情と歌唱力のLeeteuk (1983年生)
音楽活動には参加しないもののバラエティではグループに参加のHeechul (1983年生)
透明感のある歌声、サビはお任せシンガーYesung (1984年生)
この方を抜いてスジュは語れない、コメディキングはダンスキング、Shindong (1985年生)
ラップとダンスでグループを彩り、今作'2YA2YAO!'ではいつもに増して奮闘しているEunhyuk (1986年生)
ドラマでの活躍はご周知の通り、貴公子Siwon (1986年生)
本作ではお顔が見えず寂しい、クールな「魚」さんDonghae (1986年生)
一番最初に聴き分けられる要のハイトーンボイスRyeowook (1987年生)
最年少にしてチームの柱、Kyuhyun (1988年生)
卒業生(もう戻ってはこないよね枠も含む)としてはHan Geng (1984年生)、Kangin (1985年生)、Sungmin (1986年生)、Kibum (1987年生)。
K-POPで"SJ"と言えばSM Entertaimentの金看板。こんなに色とりどりな面子を抱えるmanbandは後にも先にも出てきやしない。ソロやユニット活動だけでは、こんな豪華な歌世界は顕現できないんだよなぁ。
SUPER JUNIOR 2020年ピックアップ
*昨年、Kyuhyunが兵役を終えて晴れて完全体となったスジュ。'I Think I'や'Super Clap'はちょっと懐古的なサウンドのように感じたけど、こちらの'2YA2YAO!'はNew Jack Swingをベースにしつつも2020年にぴったりチューニングを合わせてきた。彼らなりの意欲作だったのではないでしょうか。ダンスのキレは、まぁ若い子らよりはアレだけど、大粒のK-POPスターが並んで踊るだけでも見栄えがするもの。それにしても、表情すら窺えないDonghaeのバケットハットは謎すぎる。ダークな曲の演出にはちょうど良かったのかしら。
ちなみに'2YA2YAO!'は、アルバム"Time Slip" (2019年)のリパッケージ版"Timeless"(2020年)に収録。MVには例によってHeechulもちょろっと参加している。
*5月にはウェブライブ"Beyond the SUPER SHOW"を配信。その数ヶ月後にライブ配信会社"BEYOND LIVE CORPORATION"の設立が発表された。この会社、驚くべきことに、スジュが所属するSM Entertainmentと、今や世界のgirls groupの頂点に君臨したTWICEを擁するJYP Entertainmentとの共同設立。局長さんの解説に詳しいが、SMとJYPのマッチングが上手くいった例のようで、Big Hit Entertainmentに対抗する共同戦線という意味を超えて、シナジーは計り知れない。業界第4位のYG Entertainmentは完全に取り残されてしまったようだ。
*そんなスジュ本体はめでたく15周年。記念すべき10thアルバム "The Renaissance"のリリースは来年1月に持ち越し。リリースまでの期間を盛り上げるかのように、MV第一弾'사랑이 멎지 않게 (Raining Spell for Love) (Remake ver.)'、第二弾にあっと驚く光と影の演出が冴える'Burn The Floor'のperformance videoを公開。
本日の対決は、ズバリ「コロナをMVで予言したマスク/フェイスシールド対決」。
AJRのMVにはマスクが出てくるし、スジュのDonghaeのバケットハットはフェイスシールド・・・・に見えなくもない。ちょっと苦しいか・・・
明日はクリスマスイブイブ。前半戦の最終日になります。お楽しみに。