Bon Bon Boyband ! Man Man Manband !

海外Boyband/Manbandのニュースに簡単なコメントを添えたブログです。

<2023年Boyband vs. Manband 歌合戦> 歌合戦開幕!トップバッターは'Windows' by TAKE THAT vs. 'Happy' by Here at Last !

観測史上、類を見ない暑さとなった夏、それも遠い昔のよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あっという間に2023年も暮れへと近づいています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、年末といえばやはりコレ。

コレ無くしては年も越せません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Boyband vs. Manband 歌合戦!!!

今年も開幕です。

 

 

 

 

 

 

 

 

2018年から始まり、今年で6回目を数える年末恒例企画。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

激動の2023年、歌とパフォーマンスで勇気づけてくれたboybandmanbandを、大晦日まで毎日、一組ずつ、対決形式でご紹介。

 

 

 

 

 

 

 

 

まー、ホント、今年は色々あった。

(特にboyband関連で)ニュースが豊富な2023年、その締めくくりに登場するのは果たしてどのバンドなのか?

楽しみにしていてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

さぁ、2023年歌合戦の幕を切って落とすmanbandは、本ブログでもお馴染み英国出身の3紳士!

 

 

 

 

 

 

 

 

悲しげなファルセットコーラスは神の領域へ。

結成30周年を優に超え、もはや他の追随を許さない!

 

 

 

 

 

 

 

 

'Windows' by TAKE THAT (2023/10/14 MV公開)

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TAKE THATメモ

英国manband界の重鎮中の重鎮。マトモに活動している30年クラスのmanbandの中で、作詞作曲編曲ダンスの振付までほぼ毎年オリジナルで提出できるのは、もう彼らくらいしかいないかも。

50を超えても絞れるカラダ、高音はおまかせ、たまにネットニュースでお騒がせのHoward Donald (1968年生)

伝家の宝刀ファルセットボイスで観る者聴く者撫で斬りまくり、頼れるキャプテンGary Barlow (1971年生)

彼のロングヘアとバリトンボイスが本作のギターサウンドに見事にハマった、お髭の下のスマイルで魅了するMark Owen (1972年生)

これに以下の2人を足したらもう無敵の5人。

誘ってももう来ない人、近影はGazに激似とウワサのJason Orange (1970年生)

Netflixのドキュメンタリーが好評、Robbie Williams (1974年生)

 

昨年末の予告通りにカムバックしてくれたTT3。

このキャリアで身を削るように新作をリリース、しかもこんな観念的なMVまで出してくれるなんて。

つくづくthatter(TAKE THATファン)は幸せ者だ。

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年々記事が減る本ブログでは珍しく、'Windows'関連記事を3つ掲載。

曲もMVも上出来で嬉しかったために他ならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

ライブでもバンドに負けないGazのファルセット

曲終了直後、Markも(そしてそれに気づいた)HowardもGazに向けて拍手してる。

Thatterなら誰もが共有するその気持ち。

 

 

 

 

 

 

 

3人の神懸かりコーラスが聴けるAcoustic ver.も素晴らしかった。

未見の方はぜひ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続いてリリースされた'This Life'は、俺の大好きな傑作'These Days''New Day'に続く、TT3の新しいアンセムだ。

この新曲が、変わり映えしない日常を鮮やかに彩ってくれること間違いなし。

 

 

 

 

 

 

 

 

今年(本ブログ的に)大本命なTT、さて、その対戦相手は?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デビュー間もない彼らに託すのは過酷か?

いや、箔か?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後攻boybandは、ロックダウン下のLondonに生まれた新しい星たち!

5人がじゃれ合い飛び跳ねる姿は若き日のTTにも似る!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

'Happy' by Here at Last (2023/02/20 MV公開) 

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Here At Lastメモ*1

コロナ禍で素人系オーディション番組が軒並み終了した英国。

Boybandの芽吹きすらなくなった荒野に、無謀にもZ世代が挑むらしい。

それも、伝統に則ったfive-piece-boybandで。

 

本作のソロは以下の3名。

目下の夢はパブのオーナー、スタジアムジャンパーのJames Thomas (2001年生)

Here At Last結成の言い出しっぺはこの人、赤いベースボールシャツのPedro Santos (2001年生)

グループのビジョンを描くのは最年長の役割、「好きです」TシャツのTommy Lyon (2000年生)

他の2人はコーラスかな。

この顔立ちはJack Duff (RoadTrip)*2を思い出す、鼻ピアスが目印Ryan Burns (2000年生)

彫りの深い顔立ちはPedroと見分けがつきにくい、赤いバイカージャンパーのZach Loizou (2001年生)

 

近年インフレ気味のK-POP boybandが「7人」「9人」「11人」の大所帯であるのに、HaLが「5人」という数字を選んだことは、(集まりやすいということもあるけど)間違いなくTAKE THAT含む90年代boybandがひな形となっているはず。

この芽は大事に育てていきたい。

あと何年続けてくれるのかな・・・・

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5人の顔立ちは、英国(そしてアイルランド)最新の美青年カタログ、といった感じで趣深い。

そうか、今の流行りはこんな感じなのか、と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歌唱力はこれからメキメキ上がっていくだろうし、One DirectionからのUK boybandの新しい伝統に則ればダンスはやらないだろう(その気があればわからないけど)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「彼らの将来はなんとなくこんな感じ」と予測してしまうけれど、好事家のそんなチンケな予測をぶっちぎりで裏切るくらい、衝撃的な作品を生み出してほしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あるいは、そうでなくてもとにかく仲良くね。

仲違いせず、長続きしてくれれば、浮かぶ瀬もある。

Boyband運営、中長期的にはそんな戦略もアリです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歌合戦初日、いかがだったでしょうか。

明日はMVの映像美対決です。お楽しみに。

 

 

*1:以下の紹介はこちらの記事も参考にしました。

*2:そういえば、RoadTripのInstagramが半ばHRVYの宣伝媒体になってますね・・・

<TAKE THAT> MV 'Windows'、鳥たちの赴く先へ

 

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Look at the birds of the air; they do not sow or reap or store away in barns, and yet your heavenly Father feeds them. Are you not much more valuable than they?

(Matthew 6:26)

 

2つ語りたいことがある。どちらを先にしようか迷うが、本ブログならではの話からしよう。

 

 

 

 

まず、このMVを観た後に思い出したのが、こちらの先行作品である。本ブログでも何回か取り上げたと記憶する。Boyband / Manband好きならぜひ押さえておきたいMVだ。

 

 

 

 

 

'In a World Like This' by Backstreet Boys  (2013/06/25 リリース)

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脱退した長兄Kevin Richardsonが再合流し完全体となったカムバック作品であることと、もう一つ、BSBが(当時ではまだ珍しかった)LGBTアライであることを宣言したMVという意味で、記念碑的だ。歌詞はまぁ、これまでのBSBと同様にふんわりアバウトな感じだけれども。

 

 

 

 

 

胸を打つのはラストシーン。壇上で抱き合う二人の男性*1、レインボーフラッグ翻るテレビ画面を観ながら、二人の女性がリビングで静かに握り合う手のクローズアップで終わる。

 

 

 

 

 

1971年生のKevinが当時42歳。BSBなりに世界を拡張する意欲的な試みのMVは、五人のメンバーが原っぱで、次々に入れ替わる家の住人たちとついぞ交わることなく幕が降りる*2。原っぱで始まり家の中で終わる、「外の世界に飛び出すために内面へ」向かった作品とも言えるだろう。

 

 

 

 

 

さて本題。本作'Windows'のMVは、この10年前のBSB先行作品に対する悲しき変奏だ。Kevinと同い年のGary Barlowは、BSBのMVをまさか観ていないだろうが、結果としてタッチが似通う、しかし全くもって好対照な作品に仕上がった。

 

 

 

 

 

改めて言うまでもないけど共通点

・イントロがギターのリフ

・リビングのテレビが物語の鍵

・原っぱと青空

・室内暗めな映像のタッチ

 

 

 

 

 

明らかに違う点は、

・メンバーが室内にこもりっきり

・翼が生えている

・モザイクのように不自然な画像処理

・なんだか気だるげ(笑)

 

 

 

 

 

最も異なる点は、クローズアップと(その逆の)ロングショットの多用だ。

それも、Gazの特徴的な目を起点にする、古くて新しい映像効果。

以下にまとめてみた。"out"がロングショット、"in"がクローズアップ。

 

ベッドルーム

→(左目out)ダイニング一人

→(右目out)ダイニング三人

→(テレビout)リビング三人(チャンネル切り替わる)

→(右目out)ダイニング三人

→(左目out)ベッドルーム

→(右目out)バスルーム

→(右目out)リビング三人合唱

→(右目out)ベッドルーム

→(ドアノブや外の映像)バスルーム

→(左目in)リビング三人

→(テレビin)リビング三人

→(右目in)ベッドルーム

→(左目in)雲の映像

→ベッドルーム

→バスルーム

→ダイニング

→リビング

→(テレビin)空に鳥三

 

すぐに分かるのは、前半がロングショットの連続、後半がクローズアップの連続ということと、Gazの左目右目が不規則に採用されていること。目の順番については、何か意味あるんでしょうかね。

 

 

 

 

 

上にも貼ったこの記事で、「ベッドから起きるか、それとも潜り込むかで逡巡している。」「全部ベッドの中の想いなんだろうな。それもGazらしい」と書いたが、まさかそのたった数日後にMVでベッドにごろりんしてるとは思わなかった。俺もだいぶGazの気持ちが分かってきたらしい。

 

 

 

 

「時間の滞留」はこのMVでも。モザイク状に不自然に切り貼りされた3人の肖像。

 

 

 

 

 

「違う時間に撮った同じ画角の映像を使ってるから時間は進んでるよ」と思うでしょ。さにあらず。

 

 

 

 

同じ場所にいて、ほぼ同じことしかしていない。せいぜい、ベッドに寝転んでいるか起き出すか、水浴びするか乾かしているか、コーヒー飲むか飲まないかの違いだ。それが、数分後でも、数日後でも、はたまた(神様的な彼らなら可能な)数万年後でも。

 

 

 

 

「時間が進んでいる」映像を切り貼りすることで「淀んだ時間」を表現している。これ、気づいた時にゾクっとした。連続したロングショットの後、クローズアップが続くと、結局元の時間に戻ってきたようにも感じるし*3

 

 

 

 

映像中の三人はもう、その淀みにウンザリしてるんだよな。Howard Donaldの美しい頬杖がそれを端的に表現している。Mark Owenはそれでも健気に朝食の支度を続けているけど、遅々として進まない。

 

 

 

 

そしてラスト。空っぽになった部屋はどれもなぜか日当たり風通しよく爽やかで、住人だった三人(三羽)の翼が大空へと羽ばたく。ここだけ動的だ。

 

 

 

 

 

カムバック後の全盛期もとうに過ぎ、TT30はもう4年前。そんな彼らのアーティスト人生を重ねることもできる。

 

 

 

 

 

内なる救いを求めて外へ。正直、Jason Orange脱退後のTT3に、こんな精神性の高いMVが作れるとは予想だにしていなかった。

 

 

 

 

 

あるいは、誰かを迎えに行くための翼なのだろうか。空の鳥をよく見れば、彼らの赴く先が分かるかもしれない。

 

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*1:ここに映っている男性の人数が五人であることも象徴的だ。

*2:ただし、冒頭のゴルフバックの水色がBSBの衣装と呼び合っている。この爽やかな演出が大好きだ。

*3:蛇足だが、同じくクローズアップが印象的なMVとして、'SUPERMAN' by Nick Carter (Backstreet Boys, 2023年)を挙げる。

<TAKE THAT> 時代と共振する'Windows (Acoustic)'、まるで夢の中のような

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歌い出してしばらくして、3人の声が混ざり合い、Gary Barlowの指が擦れる音をマイクが拾ったところでようやく、

 

「ああ、これはライブレコーディングなのだ」

 

と気づく。リップシンクなどではない、彼らのコーラステクニックの粋が詰まっている。

 

伝統に則ってboybandがacoustic ver.を録る場合、その目的の多くは、そのバンドの技量を示すためのものだったりするけど、ベテランのTTは、そんなのとっくに超越して、

 

あああ、こんな歌を歌わなければならないなんて

 

という、憂いに満ち満ちている。

 

俺の贔屓目かもしれないが、このコーラスはちょっと神懸かっていた。モノトーン調のシンプルな衣装も相まって、まるで3人の神がこの世を憂いて歌っているかのようだ。

 

一見、気だるげに、しかし集中力をマイクの一点に尖らせて、あたかも大事な蝋細工を作るような身振り手つきでトップノートを張るGaz。冒頭のソロは伝承歌のような節回し。ちょっとCelticでもある。

 

Howard Donaldのなんか凄いボロいベルトとか(笑)、Mark Owenのサラサラなブロンドヘアとかが、まるで夢の中みたいな空気感にアクセントを加える。

 

俺は過去に、Boyz II Menと比較して、TT3のコーラスはドレッシングコーラスだ、と書いた。3人の声が容易く聴き分けられる点は変わってないが、嬉しい方向へコーラスが進化している。

 

歌い出しは、上から、Gaz / Howard / Markで、Markの張りのあるバリトンがGazとHowardのテノールにだいぶ寄り添ってマイルドになっている。これ、近年のMarkの歌唱力が格段に上がった故だよな。

 

かと思うと、いつもはふんわり気味のHowardの声のタッチが、時折、シャープな輪郭線でGazの旋律を厚く縁取っていて、気づいた時には思わず「おおお!」と声が出てしまった。で、歌がサビへと進み、Gazを飛び越えてHowardのファルセットが登場!ポッケに手ぇ突っ込んだまま、なんでこんな超絶技巧が繰り出せるのだろう。まさに神懸かり。

 

もちろん、エコー処理などのpost-productionもふんだんに施された音源ではあろうが*1、シンプルな絵面の割にかなり力が入ったMVであることは間違いない。そして、

 

 

 

また1つ、世界の導火線に火が点いた。

 

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*1:その割にMike Stevens御大のguitarの(ほんのちょっとの)ミスタッチはそのままになっている

<*NSYNC> 23年ぶりの新曲'Better Place'はご祝儀一切抜きの勝負曲!

 

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Justin Timberlakeが自身のYouTubeチャンネルでも音源公開しているあたり、本気のほどが窺える。

 

リードソロはJTとJC Chasezで分けっこ。残る3人を加えなかったところに*NSYNCらしさを見るし、シビアなJTの判断力と、そんな彼のJCへの期待値が見て取れてワクワクする。

 

JCは2013年のMTV Video Music Awards以来、*NSYNCの歌は歌っていないだろうから、ライブの持ち曲でJTとの差が出てしまうのか、それとも大健闘するのかはこれからの見どころかも。2人とも年齢的にはまだまだこれからだからね。

 

Chris KirkpatrickとJoey Fatoneはコーラスのどこかに紛れているんだろうが、Lance Bassのあの特徴あるBass partが聴き取れないのは寂しい。

 

曲頭の口笛で思い出す曲は色々あるが、直近ならあの曲だろうか。本作もどこか10年代末の空気を漂わせていて、既に懐かしくなってしまったあの頃の感覚に襲われる。しかしこの空気感を復活させるのはまだ早かったんじゃないかな・・・

 

最近、"Boyband"というカテゴリーそのものが、古くはNew Editionあたりから最近だとOne Directionあたりまで、丸ごと懐メロの棚に押しやられたんじゃないかという妄想に囚われている(当然、K-POP boybandは別枠)。Popular musicなのに懐メロとはこれ如何に、と歯軋りするが、もしかしたら本作は、世間のboyband需要度を計る最後のリトマス試験紙になるかもしれない。これがウケなかったら、もう欧米系boybandに未来は無いのかも。

<TAKE THAT> 新曲'Windows'から見える景色は

 

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今日、一日中この曲のことを考えて過ごしていた。頭を冷やして音源からは少し距離を置いて、いろいろ思考を巡らせていたけれど、聴き直すとやっぱりこれはprotest songなんだと思う。

 

コロナ禍では「換気」が重要だと、そこかしこで「窓」が開いた。寒い日も暑い日も。開けた瞬間に、見たくない現実が目に入る。

 

昔、大学の授業でデュシャンの「泉」を評して、教授が

「ほら、逆さになった排水口から、今にも溢れ出て、見ているこちらにぴちゃぴちゃ、降り注いできそうでしょう?」

と、不敵に微笑みつつ語ったのを聞いた。本作'Windows'はそのレディメイドな排水口にも似る。Gary Barlowは明らかに、この'Windows'にある種の不快感と、畏れを抱いて詞を書いた。

 

妄想はさておき、上に貼った"The One Show"で、Gazがすんごいボンヤリした表現でこの曲の趣旨を語ったのは、

 

 

おそらく、彼を慮ってのことだろう。

 

 

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2023年現在から見ると、リリース当時とはまた違った意味で刺激的なMVだな・・・

 

Gazの自伝のどっちかに、「Robはロシアのオリガルヒの誕生日に自家用ジェット機飛ばして彼のためだけのコンサートを開いた」みたいな一節があった。

 

そう、親露家でもある盟友Robbie Williamsのために、Gazは明言を避けたのだ。

 

Robも、そしてその(今や生死も分からない)オリガルヒも、みんなある種の犠牲者だ。

 

「窓」からはいろんなものが見える。良いものも、悪いものも。

 

もし叶うなら、Robに'Windows'の感想を聞いてみたいなぁ。

<*NSYNC>マジか!!*NSYNC復活!!

まさか、このブログが生きているうちに、こんなタイトルで記事を書くことになるとは・・・・

 

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まさかまさかのJustin Timberlake合流で、*NSYNC復活。

彼らは解散を明言していないため、再結成というよりは再始動が正しい。

実に23年ぶりの再始動。アツい。アツいが、しかし・・・

 

 

JT以外)誰も嬉しそうじゃない(涙)

 

 

うーん。嬉しそうじゃない、というのは正確ではないかもしれないけど、なんとなくそうも感じ取れるスタジオ内の雰囲気。

というのは、*NSYNCネタってこの23年、残りの4人でコスってコスってコスりまくって、もう垢も出ないくらいなのよね。

直近でも、Chris KirkpatrickがO-Townの4人と'Bye Bye Bye'をライブでカバーしているし。まるでO-Townが*NSYNCのカバーバンドみたいになっちゃってる。

 

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その垢の底も底のどん底パンドラの箱の一番下に輝く「*NSYNCの新曲」というスペシャルな禁じ手。JT以外の4人は、ちょっと引き気味のようにも思える。「え、今さら・・・」って感じで。

 

比較的コンスタントに歌手活動してるChris Kirkpatrick

 

往年の輝きはどこへやら、のJC Chasez

 

バラエティ番組で活躍するも離婚後はやや精彩を欠くJoey Fatone

 

近年は*NSYNC周りからちょっと距離を置いていたLance Bass

 

そこに、まぁ、元カノの一連の逆襲(?)やらなんやらで、かつての仲間たちが憩うシェルターに逃げ込んできた、と穿った見方もしたくなる、JT。それも、本人が大得意とするダンスチューンを引っ提げて。

 

この100秒ちょっとの動画にいろんな情報を読み取っちゃう。特に55秒あたりから、メンバーのソロショットがいちいち味わい深い。

 

ずっと俯き何かを噛み締めるJoey。見たこともない笑顔を浮かべるChris(彼の顔が一番グッとくる)。照明の加減でJCの表情はよく見えないし、Lanceはリズムにノっている様子。(おそらくピンクのシャツの)Lanceの旦那さんも奥のカウチに座ってる。

 

もう踊れないだろう。

 

往年のコーラスワークも今はどうだろう、ChrisとJT以外はロクに声、出ないんじゃないか。

 

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カバーしすぎて擦り切れた曲なんかもう沢山だ。Better Placeなんか、あるわけないだろ、と思いながら、9.29が楽しみで仕方ない俺がいる。でも、売れないだろうな・・・

<ALAMAT> K-POPとは何かが違う?P-POPの旗手、ALAMATに見習う多様性

こんなboybandがデビューしていたとは・・・

 

毎年、否、毎月誕生する、新しいboyband。その九割九分はK-POP boybandだったりするけれど、肝心のtrend leaderであるBTSは休眠状態。残されし後輩たちの多くは彼らのEpigonenに過ぎない。

 

何を見ても食傷気味なYouTubeのオススメの中に、ふと、飛び込んできたアジア発のboyband。聞けばP-POP、すなわちPinoy-POPの若き精鋭たちとのこと。

 

(こう書くと無学がバレるが)知らなかったけどPhilippinesって言語が180以上もあんねん(ア○ミカ)。これらが単なる方言ではなく、独立した言語だというところがザ・多様性。

 

そのうち代表的な8つの言語(公用語である英語とTagalog、多い順にBisaya、Ilocano、Hiligaynon、Waray-Waray、Bicolano、Kapampangan)を全て網羅した夢のboybandがいた。その名もALAMAT。

 

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ALAMATの興味深いところは言語以外にもある。それは

K-POPとは源流の異なる、どこか懐かしい音楽性

・カラフルかつ大胆な衣装

・南国出身らしいルックス

 

彼らのMVをチェックしながら、上記を検証してみよう。

俺のオススメはPhilippinesの伝統色が濃い'kasmala'と'Maharani'。

 

'kbye' (2021/02/14 MV公開)

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ほぼずっとサビ、というのはデビュー曲にふさわしい構成だと思う。

歌唱順は

最年長だがベビーフェイスTomás (Bicolano, 1998/6/27)

→ピンクの髪の最年少Jao (Kapampangan, 2002/12/26)

→金髪に青スーツのKin (Tagalog, 2000/6/17)

→rapは唯一西洋の血を引くMo (Filipino-American, 2002/1/30)

→紫髪が目を惹くValfer (Hiligaynon, 2000/6/21)

→バンダナにちょいタレ目なAlas (Mindanawon/Bisaya, 2001/3/28)

→茶髪のキモノ風衣装Taneo (Ilocano/Kalinga, 2000/5/31)

→金髪にネクタイR-Ji (Waray-Waray, 1999/11/8)

→歌い継ぎのしんがりは緑髪Gami (Bisaya, 2002/1/28)

 

この歌舞いたカラーリング、K-POPよりもむしろCNCO、つまり米国系(かつ南米系)を参考にしていることは間違いない。その結果、LDH方面(特にBALLISTIK BOYZ)に寄っている。この辺りに次世代boybandの可能性が隠れていそう。

 

なお、翌3月にはKinが脱退。8人体制となり2021年夏を迎える。

 

 

'kasmala' (2021/07/15 MV公開)

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オススメ1曲目。この曲からALAMAT衣装部の本領発揮、といった感じ。

太腿は出す!胸ははだける!背中も開ける!

MV冒頭の縛られた青年はTaneoかな。おっ、と息を呑む美しさ。

 

歌唱順は

ペパーミントグリーンに染めた編笠Tomás

→編み込みの金髪Valfer

→プールの中でrapはAlas

→rapの2番手青色スーツはMo

→札束の中で寝転ぶ黒髪Gami

→白服と手を取り踊るR-Ji。この雰囲気、Omar Rudberg (FO&O)に似ててすっごくイイ。このMVの中では彼がピカイチ。

→サビのセンターは銀髪のJao。

→(ちょっと他の人挟んで)白服とイチャつくTaneo。この髪の雰囲気は川尻蓮(JO1)だ。

 

前作からバッチリ垢抜けてもう誰が誰やら分からない領域へ。

一人一人が神を模したような凝った装飾だからか、サビのコレオが豪華で豪奢。

歌詞も凝っていて、2番からは各地の言語で歌っているらしい。

 

 

'porque' (2021/10/21 MV公開)

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サビがスペイン語で歌われる佳曲。この空気感とコード進行は往年の*NSYNCのよう。

穏やかなバラードで起伏が少ないからか、

スーツにハットに編笠に・・・

あらゆる服飾と照明で個人の魅力を引き出そうとするのがわかる。

 

ただ、西洋装だとどうしても二番煎じ感が滲み出てしまうから、彼らの本領はきっと、ラストの華やかなファッションにあるんだろう。

 

 

'ABKD' (2022/02/22 MV公開)

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かと思えばこんなラフなジーパン姿にもグッとくる。

上の三作がまるで神話の登場人物のような衣装だったから、そこからのギャップも楽しい。

 

で、この1ヶ月後にValferとGamiが脱退。色とりどりな空間には定員8人がベストだっただけに、ちょっと寂しい。

 

 

'Sa Panaginip Na Lang' (2022/04/29 MV公開)

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現行の6人体制になって初の曲は「踊らないALAMAT」

歌唱力の高さは当然として、全員黒髪、フォーカスの甘い絵面、ギターとドラムがはっきり聞こえるロックなバンドサウンド、という点で、K-POP(パキッとしたパステルカラーに打ち込みEDM)とはっきり距離を取ったと言える。

 

もう、K-POPの分派とは言わせない、という彼らなりの宣言だ。

 

 

'Say U Love Me' (2022/07/07 MV公開)

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目まぐるしく見た目が変わるALAMATだが、特に一年前の'kasmala'からこの'Say U Love Me'までは成長が著しい。特に長髪のAlasは「え、こんな子いたの?」ってくらい色気が増している。

 

MVで「建物の狭間、両側が壁」シチュエーションは、5 Seconds of Summerもやっていたし、CNCOもコラボ曲で実施済みK-POPではあまり見たことない。

 

 

'ILY ILY' ft. Lyca Gairanod (2022/08/23 MV公開)

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'BANG!' by AJR みたいに、ナンセンスな画面で押し通すのかな、と思いきやそこはアイドル。曲の変わり目や、コラボしたLyca Gairanodとの掛け合いでMVのストーリーが変化していく。だが、全体を通してみるとやっぱりナンセンス、という不思議な味わいのある作品。

 

Lyca (2004年生)はこの中で最年少だが、子ども時代にオーディション番組で勝ち抜いただけあり貫禄が違う。

 

 

'Aswang' (2022/10/28 MV公開)

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6人になってからは初めてじゃないかな。K-POPに寄せたダンスとMVと音作り。特にサビが音サビに近いのは数年前の流行りだったから、ALAMATもその核は取り入れて、彼らなりにアレンジを加えている。

 

目が光る吸血鬼シチュエーションと言えばやはり'Straight Through My Heart' by Backstreet Boysだな。このMV、Nick Carterが人生で最もドン底な時期だったはずなんだけど、坊主も似合っているし体重も絞れていてとてもカッコいい。

 

 

'Maharani' (2023/01/24 MV公開)

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オススメ2曲目。原点回帰、Philippinesの伝統を推したMV。地方によってはSingkilともTiniklingともいうらしい所謂バンブーダンスを背景に、高校生の淡い恋心を描いている。

姫役のJhoanna (2004年生)はBINIのリーダー。王子役のTaneoもリーダーなので、P-POPアイドルグループのリーダー同士の競演となる。

笑っちゃったのは冒頭、竹役のAlasがJhoannaのミニスカートを見上げるシーン。これ、Philippinesの高校生バンブーあるあるだったりするのかな。

草原で、暇と体力の有り余った残り5人がJhoannaを竹馬に載せる短いシーンがあるんだけど(2:20~)、これがとても印象的。青春の神話。

ちなみに、このバンブーダンスの振付師Dianaさんは、ALAMATのダンスコーチの奥方だという。そういうご縁もまた味わい深い。彼女はラストのバンブーダンスで傘役を好演。

 

 

'Gayuma' (2023/03/09 MV公開)

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一転、本作は現代寄り。画面が暗いし衣装も黒いから熱演が伝わりづらいが、MV後半で肌色が多くなると見ているこちらもテンションが上がる。

 

金髪Jaoがダンスを仕切っている。SEVENTEEN然り、Da-iCE然り、マンネがダンスリーダーなのは万国共通だな、と思ったり。

 

 

'Day And Night' (2023/06/14 MV公開)

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最新作'Day And Night'はMVからも歌割りが分かりやすい親切設計。ここらで復習しておこう。

歌唱順は

ちょんまげヘアのR-Ji

→肉体派Taneo

→(サビ挟んで)サングラスのAlas

→黄色ノースリーブTomás 

→(サビ挟んで)ドレッドヘアMo

→Rapはピンク髪Jao

 

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初期にTagalogとHiligaynonが脱退して、言語カタログとしてはだいぶマイナー寄りになってしまったALAMAT。だが、その点を差し引いても、2020年代にこんなにカラフルなboybandが登場するとは夢にも思っていなかった。

 

彼らのYouTubeチャンネルには、MVはもちろん、そのメイキング、ダンスレッスン動画、歌詞動画、メンバー各自を切り抜いたTeaserも一通り揃っていて、世界標準の発信源を目指す努力が感じられる。

 

「Philippinesらしさとは何か」が今後の活躍のカギになるだろう。そこが、人気で先行するBGYOSB19との最大の差別化ポイントだ。

 

蛇足だが、彼らに似ているboyband memberを記して本稿を締める。

 

・高音が特徴的なTomásは、Paul Marazzi (A1, 1975年生)。改めて見比べるとそんなに似てないかな・・・

・陽気なR-Jiは、デビューしたての頃のJoel Pimentel (CNCO, 1999年生)。これは一択。同い年なのは驚きだ。

・リーダーTaneoは、上にも書いたけど川尻蓮 (JO1, 1997年生)と、世界のRM (BTS, 1994年生)。この二人を足すといい感じにTaneo顔。

・曲によって髪型が頻繁に変わるAlasは・・・パッと出てこない。女性顔だからな・・・新垣里沙 (モーニング娘。1998年生)とか、どうでしょう。目鼻口がギュッと寄ってる感じが似ていると思う。

・ドレッドの似合うMoは、Richard Camacho (CNCO, 1997年生)。これはどこからも異論は出ないだろう。

・最年少Jaoは・・・これも難問だが、眉毛の太さと顎周りのがっしりした感じは武藤潤 (原因は自分にある。2001年生)かな。年の差一歳違い。