朝、DLしたばかりの、Gary Barlowの2023年第一声を聴いた。
— じょっき体入@蝦蟇 (@Guamman8) September 25, 2023
これは、反戦歌だ。
窓は開け放たれた。
見ることしかできない。しかし、見ることはできる。
見続けることはできるはず。TTは訴える。
'Windows' by TAKE THAThttps://t.co/eHWHVj2h0q
Bob Dylanの代表曲をあれこれ思い出す。中島みゆきがイラク戦争の最中に出したあの曲も。
— じょっき体入@蝦蟇 (@Guamman8) September 25, 2023
歌うことしかできない。しかし、歌うことはできる。
歌詞の中に隠した'Like fire in the sky'が泣ける。火の手はまさに今、上がっていて、誰もが見ている。見ることができる。
そして、目を伏せることも。
悲しみを纏うとGary Barlowの音楽性は何重にも強固になる。これは彼の特徴だ。喪失感だったり怒りだったりが、Howard DonaldとMark Owenのコーラスを従えて渦巻きまくる。
— じょっき体入@蝦蟇 (@Guamman8) September 25, 2023
ピアノマンのGazがギターサウンドとストリングスを選んだのもよく分かる。反戦歌は、ギターのリフから始まるものよな。
本作'Windows'では、Gary Barlow musicの特徴である「時間の滞留」もしっかり織り込まれている。
— じょっき体入@蝦蟇 (@Guamman8) September 25, 2023
「窓」を開け放つのは自分ではなく、
ベッドから起きるか、それとも潜り込むかで逡巡している。
全部ベッドの中の想いなんだろうな。それもGazらしい笑https://t.co/KvDxpiXel9
2023年、正直俺は、boyband/manbandに絶望していたのだけど、ここ数日の急展開に嬉しい悲鳴をあげている。
— じょっき体入@蝦蟇 (@Guamman8) September 25, 2023
ツアー行ってみようかな。この曲を生で聴くためなら、英国への九千キロはそう遠くないかも。
'Windows' by TAKE THAThttps://t.co/eHWHVj2h0q
蛇足だが、壮絶なのは大サビ前のブリッジの歌詞。
— じょっき体入@蝦蟇 (@Guamman8) September 25, 2023
'beacon'は軍事用にも供されるし、
'climb'は'crime'に掛かっている(深読みしすぎ?)
そうすると、続く'Please come and get me'が不気味で不気味で。ゾッとするし、これが歌詞の力なんだと。Gazのナイフのように冷たい詩心が冴え渡っている。
“This song is about opening the doors again, getting back out in the world and being brave…”@GaryBarlow on the inspiration behind @takethat's new single, #Windows 🪟
— BBC The One Show (@BBCTheOneShow) September 25, 2023
Gary, Mark and Howard are live on #TheOneShow now 👉 https://t.co/XnhQSiAZ32#TakeThat pic.twitter.com/FFV5EfK1Zb
RT テーマはストレートには言わない。聴けば分かるでしょ?とGazの眉毛が意味ありげに動く。粋だ。そうでなくちゃ。
— じょっき体入@蝦蟇 (@Guamman8) September 25, 2023
TAKE THATが曲出すたびに思うけど、毎回Howard Donaldがしっかりカラダ作ってテレビやWeb収録に備えてるんだよな。もう55だろう。見事というしかない。この人は、TTのため、Gazのためだったら何にでもなれる。
— じょっき体入@蝦蟇 (@Guamman8) September 25, 2023
今日、一日中この曲のことを考えて過ごしていた。頭を冷やして音源からは少し距離を置いて、いろいろ思考を巡らせていたけれど、聴き直すとやっぱりこれはprotest songなんだと思う。
コロナ禍では「換気」が重要だと、そこかしこで「窓」が開いた。寒い日も暑い日も。開けた瞬間に、見たくない現実が目に入る。
昔、大学の授業でデュシャンの「泉」を評して、教授が
「ほら、逆さになった排水口から、今にも溢れ出て、見ているこちらにぴちゃぴちゃ、降り注いできそうでしょう?」
と、不敵に微笑みつつ語ったのを聞いた。本作'Windows'はそのレディメイドな排水口にも似る。Gary Barlowは明らかに、この'Windows'にある種の不快感と、畏れを抱いて詞を書いた。
妄想はさておき、上に貼った"The One Show"で、Gazがすんごいボンヤリした表現でこの曲の趣旨を語ったのは、
おそらく、彼を慮ってのことだろう。
2023年現在から見ると、リリース当時とはまた違った意味で刺激的なMVだな・・・
Gazの自伝のどっちかに、「Robはロシアのオリガルヒの誕生日に自家用ジェット機飛ばして彼のためだけのコンサートを開いた」みたいな一節があった。
そう、親露家でもある盟友Robbie Williamsのために、Gazは明言を避けたのだ。
Robも、そしてその(今や生死も分からない)オリガルヒも、みんなある種の犠牲者だ。
「窓」からはいろんなものが見える。良いものも、悪いものも。
もし叶うなら、Robに'Windows'の感想を聞いてみたいなぁ。
I'm just going the shops... anyone want anything?
— Robbie Williams (@robbiewilliams) September 26, 2023