5人組Citizen Queenがお送りするgirls bandの歴史。おさらいには丁度いい。これを見ると、2010年代のgirls band界はLittle MixとFifth Harmonyで二分していたことがよくわかる。後者は活動休止だから、Little Mixは一人勝ちか。https://t.co/WUzJSWcVOK
— じょっき体入@蝦蟇 (@Guamman8) 2019年1月24日
女性のグループってこう、何というか、同じような「スタイル」(化粧や体型、肌の色を含む)で揃えるのが定石っていう思い込みがあったのだが、そんなのハナから気にしてないのがこのグループの凄いとこ。各人が「思い思いのファッション」に身を包み、しかし合わせるべきとこカッチリ合わせて、オールディーズから最新作まで乗りこなしている。お見事。
記事を書き出して動画を集めた後、かなりステキなまとめ動画があることに気づいた…こんな風にまとめられたらこれから本腰入れて記事書こうとしている俺の立つ瀬がないわ笑。
ダラダラ長い記事を読む時間はないぜ!という方は、上のリンク先をサッサとご覧頂くことをオススメします。手っ取り早くCitizen Queenの5人の偉業が分かる、良いまとめ動画なので。
5人でスタンドマイクを前にポーズを決めるのは、
'Mr. Sandman' by The Chordettes (1954年リリース)
The Chordettesは、他に'Lollipop'などで知られる。既に4名とも鬼籍の人。
アフリカ系アメリカ人のKaylah Sharve'がリードを取るのは、
'Dancing In The Street' by Martha and the Vandellas (1964/07/31リリース)
Lead vocalがMartha Reeves (1941年生)、backing vocalがBetty Kelly (1944年生)にRosalind Ashford (1943年生)。全員ご存命。まさに歴史の生き証人。
"Stop!"5人の振り付けも揃い、グラマラスなHannah Mrozakのリードで始まる
'Stop! In The Name Of Love' by The Supremes (1965/02/08リリース)
さぁ来た、girls bandの元祖とも言える3人組、The Supremes! 映画にもなったし、矢島美容室の元ネタでも有名。
Lead vocalがDiana Ross (1944年生)、backing vocalがFlorence Ballard (1943年生-1976年没)にMary Wilson (1944年生)。
実は 'Dancing In The Street' 、そしてこの'Stop! In The Name Of Love'は、Motown coverですっかりお馴染みのHuman Nature版で予習は完璧。Girls bandの名曲は、boyband / manbandを鍛え育ててきてもいるのである。
そう言えば"Human Nature Sings Motown"で、Toby Allenがこの曲を紹介する前に、「実はこのdance move、彼女に教えてもらったんだ」なんて言っちゃって、客席のMaryさん(オリジナルメンバーにして、最後までグループに残っていたお方)が立ち上がって歓声に応えていたりするシーンも。なんてゴージャス。
フランス語混じりのユニークな歌詞、
'Lady Marmalade' by LaBelle (1974/11/05リリース)
とにかくオシャレ!こんな仮装でハロウィンもいいんじゃないだろうか。…無理か。
Lead vocalがPatti LaBelle (青い人、1944年生)、backing vocalがSarah Dash (羽ビキニの人、1945年生)にNona Hendryx (キラキラ全身タイツの人、1944年生)。
グループの前身Patti LaBelle & The Blue Belles(カルテット)に所属していたCindy Birdsongが脱退し、Florence Ballardの代わりに加入してできたのが新生The Supremes。残った3人でLaBelle。野球のトレードみたい。
転調とともにモノクロからカラーへ。センターのNina Nelsonが画面を独占する
'Best Of My Love' by The Emotions (1977/06/09リリース)
The Emotionsまで来ると、コーラスも振り付けも完璧に揃っている。名曲の味わい。
メンバーはそこそこ変遷があってプロフィールが辿りにくい。ちょっと勿体ない。
5人横一線に並んで、Hannah Mrozakの歌うメロディが懐かしい
'We Are Family' by Sister Sledge (1979/04リリース)
The Emotionsに比べると、この時点ではダンスの揃いが今ひとつだな。
Debbie Sledge (1954年生)、Joni Sledge (1956年生-2017年没)、Kim Sledge (1957年生)、Kathy Sledge (1959年生) の4姉妹。お祖母さんがソプラノのオペラ歌手だったんだそうな。
Nina Nelsonが画面奥からズイズイ迫り来る
'It’s Raining Men' by The Weather Girls (1982/09/10リリース)
オリジナルメンバーは、Izora Armstead(ピンクのシャツ。1942年生-2004年没)とMartha Elaine Wash(青いシャツ。1953年生)。元々のグループ名は"The Two Tons"だったとか。すごいボリューミーなお二人。
MVには男の半裸が盛り沢山。上の'We Are Family'からたった3年なのに、曲の傾向も、グループの編成も、MVの作りもだいぶ変化しているのが分かる。
現在もグループは存続しているが、オリジナルメンバーはいないとのこと。
近年では、大阪府立登美丘高校がダンス部選手権でBGMに採用したことでも話題に。彼女らは見事優勝。名曲の力。
CQの5人がポーズをバッチリ決める、もはや説明不要な名曲
'Venus' by Bananarama (1986/05/19リリース)
共にクレジットされているのは原曲
'Venus' by Shocking Blue (1969/10/02リリース)
Bananaramaは、Sara Dallin (中央のブロンドの人。1961年生)、Keren Woodward (向かって左の黒髪の人。1961年生)、Siobhan Fahey (向かって右のショートブロンドの人。1958年生)の3人組。Siobhanさんは出たり入ったりみたい。KerenさんはAndrew Ridgeley (Wham!)と元夫婦であり、manbandとも繋がりが深い。
このMVも男性の半裸率が高い。
アラフォーの俺は、この曲を聴くと脊髄反射のごとく青い犬を連想する。古き良き時代。
聴き直して初めて気が付いたが、'I Want It That Way' by Backstreet Boysの出だしって、この曲へのアンサーソングみたいなものだな。
こっちもイントロが登美丘高校のバブリーダンスMVで話題に。 偶然かな?それとも必然か。
Kaylah Sharve'がfeatureされるのは
'Alone' by Heart (1987/05/16リリース)
本メドレー唯一のロックバンド。御多分に洩れずメンバーチェンジが激しいバンドなので、とりあえずAnn Wilson (Vocal、1950年生)とNancy Wilson (Lead guitar、1954年生)のWilson Sistersだけ覚えておこう。
登美丘高校さん、今年は'Alone'なんてどうですかね…?踊りにくいかな?
人差し指を立てて「チッ、チッ」とする振り付けがなんともコニクラシい
'My Lovin’ (You’re Never Gonna Get It)' by En Vogue (1992/03/17)
En Vogueのオリジナルメンバーは、Terry Ellis (1963年生)、Cindy Herron (1961年生)、Dawn Robinson (1965年生又は1968年生)、Maxine Jones (1962年生)。このうちTerryさんとCindyさんだけがグループに残り、追加メンバーを補充して今日に至る。
Sister Sledge以前の薫りを残しつつ、(TLCというよりはむしろ)Destiny’s Childへの橋渡しをしている。そんな風にも感じるスタイリッシュさ。
衣装がシンプルだからかもしれないが、今このMVが世に出ても驚かないほどエバーグリーンな画面。ただ、さすがにダブルのスーツのダンサーはキツいかな。
Hannah Mrozakのセクシーな歌い方が目を楽しませる
'Whatta Man' by Salt-N-Pepa feat. En Vogue (1993/12/02リリース)
Salt-N-Pepaはつい昨年、New Kids On The Blockとの'80s Baby'でも記憶に新しいhip-hop trio。Salt (1966年生)とPepa (1964年生又は1969年生)、そして途中参加のDJ Spinderella (1970年生又は1971年生)からなる。この構成は今でも変わらず。
1番はPepaが、2番はSaltがラップしてるのかな。ラップの3人目はEn Vogueからなんだろう。誰か分からなかった。
En Vogueのアップデート版がDestiny’s Childなら、Salt-N-Pepaのアップデート版こそTLC。という訳で、そんな彼女らのヒットナンバーが続くCitizen Queenのメドレー解説後編はこちら。