Bon Bon Boyband ! Man Man Manband !

海外Boyband/Manbandのニュースに簡単なコメントを添えたブログです。

<2020年ピックアップ Boyband vs. Manband> 最終日は 'House Party' by New Kids On The Block vs. 'Dynamite' by BTS!

晦日です。防寒対策は万全ですか?

 

 

 

 

日本海側は大雪との警報も出ています。外出の際はお気をつけください。

 

 

 

 

特に用が無ければ、お家の中でぬくぬくしてるのが一番ですね。

 

 

 

 

さて、今年のmanbandのトリを飾るのは、お家の中でパーティーを決め込む5人衆とその仲間たち!

 

 

 

'House Party' by New Kids On The Block (2020/04/24 MV 公開)


New Kids On The Block - House Party (Official Music Video)

 

 

 

 

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New Kids On The Blockメモ

現代型boybandの源流の1つであり、特に白人バンドとしては草分け的存在の5人組。キャリアの初期からR&Bとhip-hopの2本柱で活動し、本格的なダンスパフォーマンスによりアイドルとしての一時代を築く。その後、解散、再結成を経て、現在も精力的に活動中。メンバーは、

本格的に田舎に引っ越しちゃったJonathan Knight (1968年生)

50を超えてもウィンドミル、振り付け担当Danny Wood (1969年生)

Manband界きっての副業屋、俳優やハンバーガー屋を初め何足ものワラジを履きこなすNKOTBのプロデューサーDonnie Wahlberg (1969年生)

鍛えたカラダを惜しみなくステージでご披露、本作でもノリノリのリードシンガーJordan Knight (1970年生)

Jordanと並ぶファルセッター、自撮りツイートはもう飽きちゃったJoey McIntyre (1972年生)。

多方面に幅広い交友関係を持つNKOTB。大御所らしからぬ軽いフットワークを発揮し、全世界にいち早く"Stay Home"を呼びかけた。

 

 

 

  

New Kids On The Block 2020年ピックアップ!

*今年のNKOTBには実に感服した。NYのロックダウンが今年の5/20、NKOTBの地元Bostonを含むMassachusettsのロックダウンが同月23日。当時から"Stay Home"の語は既にニュースを賑わせていたけれど、家に閉じこもりっきりの閉塞感、外出できないことによる鬱屈感みたいなものは、そこまで共有されていなかった覚えがある。それら諸々に対する憂さ晴らしを'House Party'のたった2語に結晶せしめたのは見事という他ない。NKOTBというmanbandは元々、時流を自分たち得意のテリトリーに引き込むのがとても巧みなのだけど、彼らが大好きな"Party"を2020年向けにチューンナップしてリリース。'Home Party'じゃないとこが絶妙なんだよね。

楽曲としての完成度よりも、超大御所Boyz II Menを初め、女帝Big Freedia、'80s baby'でもお馴染みNaughty by Nature、若手Jordin Sparks(ブロンドのおさげ髪)を一気に巻き込んだナイス人選が好印象。MVでは韓国系アメリカ人のKen Jeong、ハタキ持って大暴れのNicole Scherzingerまで参加している。コラボ相手に多くのアフリカ系アメリカ人を起用しても、NKOTBのファン層からいって全く不自然ではないし、もちろんBlack Lives Matter Movementにもちゃんと目配せしている。

*毎年恒例だった"NKOTB Cruise"は当然中止。その代わりに"Virtual Cruise" を開催。クッキー焼くの、みんな好きだな・・・流行ってんのかね。

*グループ外での音楽活動としては、Joey McIntyreが久々のシングル'Own This Town'をリリース。ロックダウン下の街をドライブしながら憂鬱な表情を浮かべるJoeyが印象的だ。

 

 

 

 

 

今年のオーラスboybandは、初の英語詞で数々の賞を総ナメにしたK-POPの旗手たち。

 

 

 

 

向かうところ敵無し!鋼の団結力と一糸乱れぬダンスで世界の頂点へ!

 

 

 

 

'Dynamite' by BTS (2020/08/21 MV 公開)  


BTS (방탄소년단) 'Dynamite' Official MV

 

 

 

 

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BTSメモ

もはや説明不要!母国を飛び出し、world-wideな活躍を見せるK-POP band。米国市場を意識してか、英語交じりの歌詞も多くなってきた。

食いしん坊な最年長、ボーカルJin (Kim Seok-jin) (1992年生)

Kanye WestやT. I.をリスペクト、本格派のラッパーSuga (Min Yoon-gi) (1993年生)

若きダンスマシーン、ラッパーのJ-Hope (Jung Ho-seok) (1994年生)

グループの精神的支柱、リーダーでラッパーのRM (Kim Nam-joon) (1994年生)

真面目な努力家さん、透き通るハイトーンのボーカルJimin (Park Ji-min) (1995年生)

天然さんで丸顔さんのボーカルV (Kim Tae-hyung) (1995年生)

他グループの97 lineと仲良し、メインボーカルで完璧主義者のJungkook (Jeon Jung-kook) (1997年生)。

世界制覇を成し遂げた7人にもう怖いものはない。あとはどこまでpop music sceneで生き残れるか、とくとお手並拝見。

 

 

 

BTS 2020年ピックアップ!

*今年のシングルリリースは、Trap musicとこれぞK-POPなMVが目を惹く'Blackswan'、マーチングバンドを採用した意欲作'On'、本作'Dynamite'、日本語詞の'Stay Gold'、年末リリースの'Life Goes On'の計5作かな。もっとあるかも・・・全て追いきれない。アルバム"Map of the Soul: 7"と"Be"はいずれも記録的なセールスだったらしいし。

本作'Dynamite'ではK-POP史上初となる全米1位獲得(10月第一週)。たった一週で'WAP' by Cardi B feat. Megan Thee Stallionに奪い返されてしまったが、その後盛り返して計三週間トップに君臨。この曲がBTSの勝負曲だったことは高橋芳朗さんの解説詳しい。

*ベテランK-POPアイドルといえば兵役問題。今年は最年長Jinの兵役も話題となりました。結局、Jinさんの28歳の誕生日直前に法改正。あと2年間(30歳まで)は兵役猶予となった模様。

*今年はBTSが学術論文になったことでも話題となりました。1st authorのProf. Anita Elberseはエンタメ・メディア・スポーツに関するビジネスを研究領域としているのだそう。俺も購入して読みかけなままなのだけど、Big Hitの社長さんは人材育成についてよく考えてるなー、といった当たり前の感想しか出てこなかった。あとは添付された別表がよくできていて、Big Hit、SM、JYP、YGの比較表(表によってはPledisやStarshipも)はざっと見るだけでも楽しい。その内容は、ちゃんとここで書けるほど読めてないです・・・

この論文、一点だけ惜しいところがあるとすると、'Dynamite'前のアクセプトなんだよね。つまり、本作の世界的大ヒットは考慮されず(考慮できるわけもなく)書かれている。ただ、論文自体の大筋の結論は変わらないだろうね。より大きな成果が出たというだけの話かも。

 

 

 

 

最終日はこの二組しかない!というほど自信のある組み合わせでした。

 

 

 

 

NKOTBの曲はさほど知名度はありませんが、彼らの楽曲の中でも久しぶりに時代の風に乗った一曲になったのではないかと思います。

 

 

 

 

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。それでは皆さん、良いお年を。

<2020年ピックアップ Boyband vs. Manband> 13日めは'Wildflower' by 5 Seconds of Summer vs. 'Happiness' by McFly!

早いもので、もう晦日です。2020年も残り2日。

 

 

 

 

今日から明日にかけては寒波が列島を襲うそうです。ホットな音楽を聴いて暖まりましょう。

 

 

 

 

ピックアップ13日めの先攻boybandは、今年もアクセル全開のあのグループにご登場いただきましょう!

 

 

 

 

'Wildflower' by 5 Seconds of Summer (2020/05/12 動画公開) 


Wildflower (The Late Late Show With James Corden At Home Performance/2020)

 

 

 

 

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5 Seconds Of Summerメモ

知られざるboyband原産地Australia出身の出世株。これまでリリースしたアルバムが3枚とも全米1位という驚きの記録保持者たち。

90年代のサウンドを好み、豪快なドラムプレイが持ち味のAshton Irwin (Drums, 1994年生)

髪の色がコロコロ変わる、キャップやニットキャップがトレードマークMichael Clifford (Lead guitar, 1995年生) 

本作'Wildflower'ではおそらく本人初となる単独リードボーカルを務めたCalum Hood (Vocal, Bass guitar, 1996年生) 

はだけた胸元がトレードマーク、鉄壁の高音コーラスLuke Hemmings (Vocal, 1996年生)。

「世界中の誰もまだ聴いたことのない音」 を量産してくれる数少ないboybandの1つ、5SOS。懐古主義に陥ることなく、独自のサウンドで最先端を走り続けている。

 

 

 

 

5 Seconds Of Summer 2020年ピックアップ!

*2020年はコロナどこ吹く風の快進撃。キッチュなMVの'No Shame'、Lukeのファルセットが聴きどころの'Old Me'、そして本作'Wildflower'をシングルリリースし、これらを含む珠玉の12曲が詰め込まれた4thアルバム"CALM"をリリース。惜しいかな、全米1位は逃したが*1、彼らはそんなことは露ほども気にしないだろう。

Mikeの車でCarpool Karaokeを決行し12曲を楽しく歌い切る4人を観るのも楽しい。ガルウィングの車だなんて趣味まっしぐらだ。運転席のMikeの美声が聴ける特典付き。余談だけど、アルバム収録曲の'Thin White Lies'はDINO (SEVENTEEN)がダンスカバーしてました。選曲がシブい。

*Ashtonはアルバム"Superbloom"にてソロデビュー。意外にも5SOSではAshtonが初のソロとなるようだ。先行シングル'Skinny Skinny'はAshton自身のボディイメージについて歌われた曲なのだそう(INROCK 2020 November, Vol.443, p.36)。 

AshtonのYouTubeチャンネルにはライブ映像"Superbloom: A Live Concert Film"がアップロードされている。太っ腹。Ashtonの歌唱は雰囲気あるなぁ。

この無観客ライブの映像もコロナ禍を逆手に取ったプロモーションだ。ツアー映像なら、演出も凝らなければならないし、単に演奏シーンだけ撮ればいいわけでもないから色々面倒なこともあるだろうけど、スタジオ収録なら比較的気軽に撮影・リリースできる。しかも無観客の理由も立派に成り立つし、オープニングアクトや余計なMCも不要、視聴者はAshtonの歌唱だけに没頭できる。こういう、贅沢に見えて実はリーズナブルなプロモーション、日本でも流行らないかなぁ。

 

  

 

 

続いて後攻manbandは、昨年再結成・本格始動した演奏巧者たち。

 

 

 

 

このご時世に、あえてポジティブなサウンドを追求したバンドといえば!

 

 

 

 

'Happiness' by McFly (2020/08/04 MV公開)


McFly - Happiness (Official Video)

 

 

  

 

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McFlyメモ

Bustedから連綿と続く2000年代English pop rock manbandの系譜。その上から2番目に香盤を占めるMcFlyはまさに音の魔術師、キャッチーなサウンドと確かな演奏技術で、2019年の本格再始動後も意気盛ん。

メガネに赤いほっぺが目印、曲書いたり絵本描いたり多才なTom Fletcher (1985年生)

"Stricly Come Dancing"の覇者であり"Rip It Up"にも参加、肉体派ドラマーHarry Judd (1985年生) 

あのOne Directionにも曲を提供したハスキーボイスDanny Jones (1986年生)

4人の中で唯一の独身者はオシャレさんなbassist、Dougie Poynter (1987年生)

一時期はお互い顔を見るのもウンザリだったという熟練manband、コロナ禍ではそんな彼らの絆の強さが試されることに。

 

 

 

 

McFly 2020年ピックアップ!

*昨年から再始動したMcFly。幻の6thとなったアルバム"The Lost Songs"をリリースした後、間髪入れず発表された本作'Happiness'。ファン待望のシングル・・・ではあったハズがUK Chartには上がらずじまい・・・・

なんとなくその理由もわかる。一聴、華やかなブラスアレンジがレトロカッコいい曲ではあるものの、ちょっと音の隙間が多い・・・ライブで聴くとそれが余計に際立つ。 Aメロ、Bメロ、サビ、というお決まりのcode musicも流行りから外れてしまってる。むむむ・・・

 *McFlyは新たにBMG Rights Managementとレコード契約(INROCK 2020 September, Vol.441, p.35)。6th アルバム"Young Dumb Thrills"は全英2位とまずまずの成績に。

*レコードリリースとは別に、"McFly Total Access"と銘打ったsubscription serviceも開始。ざっと見た感じ、コンテンツはまだ少ないが、今後増えていく予定なんだろう。なんせ2003年から活動している中堅バンドだ。過去のライブ映像・インタビュー映像はたんまり残っているはず。

 

 

 

 

 

もう5SOSはboyband枠、卒業かなぁ。なんかそんな気がしてきた。

 

 

 

 

彼らほどの楽曲・演奏水準の若手のrockbandってなかなか見当たらないから貴重だったのだが・・・来年からはmanbandとしてご登場いただこう。

 

 

 

明日は大晦日、2020年ピックアップの最終日。

 

 

 

 

大トリはもうお分かりですね。彼らをおいて他はいないでしょう。お楽しみに。

 

*1:ちなみにこの週の1位は"After Hours" by The Weekendだから仕方がない。相手が強すぎた。

<2020年ピックアップ Boyband vs. Manband> 12日めは 'Beat Again/Everybody in Love' by JLS vs. '無限大 (INFINITY)' by J01!

もう29日!早いなぁ・・・

 

 

 

 

年末の連続投稿も、はや12日め(中日を加えると13日)。

 

 

 

 

引きこもりっきりのブログ主には分かりませんが、都心は人の出が多いとのこと。新年早々の感染爆発が危ぶまれます。

 

 

  

本日は、そんなコロナ禍に翻弄された2グループをご紹介。

 

 

 

 

先攻manbandは、今年の2月に華々しくカムバック・・・したはず・・・の英国の4人衆!

 

 

  

'Beat Again/Everybody in Love' by JLS (2020/02/17 動画 公開)


JLS - Beat Again/Everybody in Love (Live on The One Show)

 

 

 

 

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JLSメモ

One Directionを輩出したX Factor、その一期前の準優勝グループであるJLS。1Dとは違い、メンバーを自力で集めて仕上げたのが後の結束力の固さとパフォーマンスの緻密さに現れている。だってすごいでしょ、6年間離れ離れでも、こんなに息ピッタリなんだぜ!

夫婦揃ってイギリス国営放送(BBC)に愛される男Marvin Humes (1985年生)

解散後は作詞作曲プロデュース業に勤しんだOritsé Williams (1986年生)

一時期は田舎で悠々自適の隠遁生活、遅れてきたハイトーンJB Gill (1986年生)

細々とソロで歌手活動を継続中のAston Merrygold (1988年生)

久方ぶりのカムバックに心躍るも一転、世界は大変なことに。彼らはいつもタイミングが悪いんだよなぁ・・・・

 

 

 

 

JLS 2020年ピックアップ!

*まずは、何はさておき6年越しのカムバック!2020年というキリのいい年を再結成に選んだのは、当初はそう悪いことには見えなかった。4人とも30代を迎えて脂の乗り切ったキャリア、特にOritséは相当身体が大きくなっちゃって、往年のダンスをこなすにもこのくらいの年齢が限界。

JLSカムバック動画、他にはAnt & Decが司会を務める"Saturday Night Takeaway"版がアップロードされているが、JBのキャップ姿が可愛かったのでこちらの"The One Show"版を採用。

JLSのダンスって、アジアのアーティスト達とは違う、どこか独特の色っぽい溜めがあるんだよね。作られていないしなやかさ、機敏さ、オリジナリティというか。それを2020年でも変わらず披露してくれたのが何より嬉しい。

*4人は昨年末から"Beat Again Tour"の準備へ。朝の10時から午後6時までダンスレッスン、それにツアー用の写真撮影。動画末尾のツアー日程を見るに、ツアー予告の時点で過半数が完売。2019年末の"D-Day"に意気揚々とプレスへ、そしてラジオプロモへと乗り込む4人。こんな風に速やかに宣伝ができたのも、英国メディアとの繋がりが深いMarvinのお陰だったと推察する。

しかし、ツアーのドキュメント動画は、"The One Show"のリハーサル(2020/02)までで途切れており・・・

*2020年11月からのツアースケジュールは、そっくりそのまま2021年6月へと延期。やむなし、だが、日韓のboybandのように、リモートライブができるほどの余裕はなかった模様。その後もJLS公式は、JLSマスク含むグッズを販売したり*1過去のアルバム音源をOfficial Audioとして惜しみなく公開したり、苦しかった2020年もファンをなんとか繋ぎ止めようと努力している。

 

 

 

 

続く後攻boybandは、お待たせしました、こちらも同じ"J"がつく、今年話題の新人たち!

 

 

 

困難の年も華麗に芸能の道を突き進む。その行く手に広がる未来とは!?

 

 

 

 

'無限大 (INFINITY)' by J01 (2020/03/04 MV 公開) 


JO1|『無限大(INFINITY)』Performance VIDEO

 

 

 

  

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JO1メモ

お隣韓国から上陸したオーディション番組"PRODUCE"シリーズの日本版、"PRODUCE 101 JAPAN"の上位11名からなるJapanese boyband。飛躍の年になる筈だった2020年がまさかこんな年に・・・だが、メディア露出は年の後半につれて多くなり、特に女性誌やWeb媒体を中心に引っ張りだこ、当初予測以上に多忙な日々に。 

まだグループがよちよち歩きの中で自ら立候補、頼りにしてますリーダー與那城奨 (1995年生)

歌もダンスも花丸の一等星、その上グループの底上げにもひと肌脱いじゃうエース川尻蓮 (1997年生)

大手事務所をはじめ数々のアイドル現場を渡り歩いた麗しき苦労人、白岩瑠姫(1997年生)

元気!元気!とにかく元気なグループの特攻隊長パワフルボイス、河野純喜(1998年生)

MVのAメロ、美味しい位置には必ず登場。思わずハッとする美貌の人、佐藤景瑚(1998年生)

元エンジニアの華麗なる転職、こちらもビジュアルでは負けていないセンター川西拓実(1999年生)

ナイスコメントを連発、何が飛び出すか分からない愛されトリックスター木全翔也(2000年生)

下積みは長く懐は広く、気品と気遣いのテクニシャン大平祥生(2000年生)

どん底から這い上がったスポーツマン、体力と根性なら負けない金城碧海(2000年生)

生意気は男の華、その心意気は観る人を動かす。不器用で誰より素直な男一匹、鶴房汐恩(2000年生)

そして、トップ1位通過からチームの顔になりつつあるマンネ、豆原一成(2002年生)

芸能経験者も歌ダンス未経験の素人も入り混じって1つのグループを作り上げていく様子は、例えるなら高校の野球部のよう*2。日本で学生生活を過ごしたことがある人なら誰でも感じる「隣の部活のイカすあいつら」感が、いつの間にか瞬く一等星の輝きへと昇華され、スターダムへと一気に駆け上がっていく。

 

 

 

 

JO1 2020年ピックアップ!

*激動の"PRODUCE 101 JAPAN"を無事終えて、今年から本格始動したJO1。シングル2作はどちらも滑り出し絶好調。特に1stに収録されたこの'無限大 (INFINITY)'は、ダンスの冒頭から'DNA' by BTSの「人間の鎖」オマージュを配置し、K-POPの大先達のダンスを見事に換骨奪胎。「J-POPとK-POPのいいところを掛け合わせた新ジャンル、"JK-POP"」(崔信化(チェ・シンファ)LAPONE ENTERTAINMENT代表コメントより*3)の船出としては最高の作品に仕上がったのではないでしょうか。ワイルドなMVの'OH-EH-OH'も好印象。

ここだけの話、これだけ煌びやかなメンバーが揃った最高の布陣に、ダッサいJ-POPは歌って欲しくない。こうやって、事務所の代表が高らかに宣言することによって、イイ感じに日本の芸能界の古いしがらみをスキップできた。JO1の革新性が今後、ドミノ倒し的に拡がっていき、誰とは言わないけれど時代遅れのセンセイ方を一掃できるんじゃないでしょうか。

公式YouTubeチャンネルを折に触れ覗いていたのだが、2020年前半は、妙なYouTube企画や、(仕方ないとはいえ)自宅リモート企画などが続き、正直精彩を欠いたJO1*4。しかし2ndシングルから少しずつアクセルがかかり、11月には早々と1st アルバム"The STAR"をリリース。収録曲'Shine A Light'のMVはアッと驚く光の演出が楽しい。「大きく、でも軽やかに踊らなきゃいけないので、息を合わせるのが大変」だった(木全さんコメント*5)との苦労も、この曲のPerformance Videoを観る限り報われてるよね。腕の角度や視線、指の向く先の合わせ方がマシンのように精密・緻密。

'無限大'と'Shine A Light'を本場のMAMAでも披露。無観客ライブとはいえ、海を越えて響く日本語歌詞に心を動かされる。

*そんな彼らにも試練は訪れる。"PRODUCE 101 JAPAN Season 2"開催。未だ無名の、明日のスター達にJO1メンバーは何を思うのだろう。

後輩に課した言葉は「不屈」「意識」「覚悟」「自然体」「情熱」「希望」「変化」「素直」「自信」「笑顔」「俯瞰」。これらはそのまま彼らJO1自身の在り方にも繋がっていく。

グループとしてこの先どのくらい続くかは誰にも分からないし、boybandの常としてメンバー全員がそこに残るかも未確定。だけど、この11個の言葉が彼らの心に火を灯し続ける限り、"PRODUCE 101 JAPAN"は大成功、グループは安泰なんじゃないでしょうか。

 

 

 

 

ライブを来年に延期したJLS。Live Streaming Concertを成功させたJO1。

 

 

 

 

国も観客層も違うから一概には比べられないけど、この二組の差は「リモートライブへの移行」にある。

 

 

 

コロナ禍が来年も終息しない場合のJLSの次の一手は?

 

 

 

 

逆に、コロナ禍が明けた後、JO1のライブはどこでどんな風に観ることができるのだろう?

 

 

 

 

想像すると来年も楽しみが尽きない。

 

 

 

 

明日の晦日は今年を代表するrockband対決です。お楽しみに。

 

*1:どうせなら往年のアレも再販してくれないかな・・・

*2:フィクションではあるけれど「おおきく振りかぶって」とかね。

*3:"The Star (日本版)" vol. 6, Spring 2020, pp. 41-45

*4:ただ、Pajama Partyの企画(前編後編)はニヤニヤが止まらんかったことをここに告白する。與那城さんのパジャマ姿が美味しすぎ。

*5:"Backstage Pass" 2021 01, p.20

<2020年ピックアップ Boyband vs. Manband> 11日めは'Us' by Princes to Kings vs. 'All Together Now' by OK Go!

2020年ピックアップも残すところあと4回。

 

 

 

 

今週は2020年最終週。お勤めの方も、お休みの方も、最後まで楽しんで下さい。

 

 

 

 

さて、先攻boybandは、今年も新曲をリリースしてくれました。すっかり年末まとめの常連に。

 

 

 

年を追うごとに進化する英国の若き三兄弟といえば!

 

 

 

 

 

'Us' by Princes to Kings (2020/04/18 MV 公開) 


Princes to Kings - Us (Official Music Video)

 

 

 

 

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Princes to Kingsメモ

Darren Everest (The Overtones)がmanagementを手がける三兄弟バンド。

ギターの腕前がメキメキ上達しつつあるJosh Pile (lead guitar、1999年生)、

ドラムの出番が少なくなって若干不安な、タレ目が可愛いFinn Pile (drums & Percussions、2002年生)、

作詞作曲も板についてきた、末弟だけどパワフルな活躍ぶりのZac Pile (vocal & base guitar、2005年生)

主にTwitterInstagramでカバーソングを精力的に公開している。 

 

 

 

 

Princes to Kings 2020年ピックアップ!

*2020年はPrinces to Kings大躍進の年だった。毎年一曲ずつのリリースだったので、上の'Us'のみでも上出来だったが、その後、ファミリービデオ調の和やかなMVにホッとする'Ruin Our Movie'、レーベルメイトのRamziが作曲に参加した'What If You Were Mine'、現代風のアレンジが楽しい'Him'と計4曲もお披露目。このペースだと、来年アルバムを出す可能性、大いにあるな・・・

*才能溢るる彼ら。特に末弟のZacは"The BBC Young Composer Competition 2020"のThe Lower Junior Division (12-14 years old)にて見事受賞。おめでとうございます。一応、彼らの楽曲は"Princes to Kings"名義なのだけど、実質的にはZacが作詞作曲を担ってるということなのかな。今更ながら、この三兄弟を見出したDarren Everest (The Overtones)の見識に恐れ入るばかり。彼らはもっと化けるよ。

*ただ、4曲通して聴くと分かるが、ドラムが全て打ち込み・・・つまりドラマーFinnの活躍の場が極端に少なくなっている。Zacの歌声は申し分ないし、Joshのギターの腕前はプロデューサーのお眼鏡に叶っているようだが、アレンジの傾向からしてFinnはコーラスしか出番がない。JoshとZacの成長が著しい為、あえてこのアレンジを選んでいるとも言えるかもしれない。

これが三兄弟boybandの難しさ。たとえ血が繋がっているとはいえ、各メンバーの進化が一様とは限らない。HansonJonas BrothersAJRがいかに化け物三兄弟だったかがわかる。"Princes to Kings"が描かれたバスドラは絵になるけれど、まだ若いうちに、Finnは担当楽器を増やした方がいいかもなぁ。アナログシンセとか似合いそうな気がするけどどうでしょう。

 

 

 

 

続いて後攻manbandは、凝りに凝りまくったMVで観る者を毎回アッと驚かせるテクニシャンたち。

 

 

 

リモート収録でその持てる技術を遺憾無く発揮したグループといえば!

 

 

 

 

'All Together Now' by OK Go (2020/05/13 動画公開)  


OK Go - All Together Now (Official Video)

 

 

 

 

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OK Goメモ

予想外な角度から攻めたMVが、毎回世界中でバズりまくりのUS Indierock band。

物静かでチャーミングなドラマー、Dan Konopka (1974年生)

フロントマンでありバンドの広報でもあるDamian Kulash (1975年生)

ツインボーカルの片割れ、お髭のTim Nordwind (1979年生)

演奏中も無表情、クールなテクニシャンAndrew Ross (1979年生)

アルバム"Hungry Ghost"のリリースからはや6年。世界中が彼らの新譜を待っている。

 

 

 

 

OK Go 2020年ピックアップ!

*2020年は本作'All Together Now'のみ。本作は、リードボーカルのDamianが家族でCOVID 19に感染し、そこから全員が回復したことがきっかけとのこと。この曲の収益は、治療費を払えない人たちを支援するNPO "Partners in Health"に寄付される(INROCK 2020 July, Vol.439, p.43)。彼らの居住地がいまだコロナが猛威を奮う西海岸ということも気に留めたい。

MV後半の曲・映像の畳み掛けと、意表をつくラストが胸を打つ傑作だ。Damianの声がややカスレ気味なのがやや気になる。

*そんな病禍より前に彼らが取り組んでいたプロジェクト"OK Go Sandbox"。ジャンルは違うけれども、今年引退を表明した小林賢太郎氏や、ピタゴラスイッチでお馴染みの佐藤雅彦氏を想起させる。これまでのOK GoのMVを題材にした教育プロジェクトらしいけれど、いささか気負い過ぎかな・・・

直近の'Art of Circular Motion'も言わんとすることは理解できる。楽曲演奏と、ペンキを垂らすアクションペインティングは、偶然性が作用する制御不能な芸術である点で共通しているとも言えるけど、後者が興味深い試みかと言われると・・・こんなアナログ寄りにするよりも、デジタルな試行錯誤が見てみたい。その方が彼らにとってもチャレンジングでしょう。

*ただ、そんな"OK Go Sandbox"からも彼らの裏側を垣間見ることができる。例えば、子どもたちとの意見交換会"#Ask OK Go"では、子どもたちの質問;「MVのミステイクはどのくらい?」「火薬の量は?」「"OK Go Sandbox"の名前の由来は?」「どんな数学・科学を使ってるの?」「'Upside Down Inside Out'のMVでの無重力はどうやったの?」にメンバーが真摯に答えている。

 

 

 

 

今回の対決テーマは「団結」・・・とかにしたかったけど、よくよく聴くと'Us'はヨリを戻そうとする歌だしなぁ。なんか違う・・・

 

 

 

 

明日は、今年のコロナ禍で最も気の毒(?)だったグループからスタートです。お楽しみに。

<2020年ピックアップ Boyband vs. Manband> 10日めは歌姫コラボ対決! 'X' by Jonas Brothers ft. Karol G vs. 'Honey Boo' by CNCO & Natti Natasha!

2020年最後の日曜日を迎えました。

 

 

 

 

テレビのチャンネルはどこも慌ただしい。転がるように大晦日、そして新年を迎えるような気がします。

 

 

 

 

今年のピックアップも残すはあと5組。

 

 

 

 

昨日のシブいピックアップと打って変わって、本日は爽やかな対決です。しかも歌姫コラボ。

 

 

 

 

本日の先攻manbandは、年頭からGrammy performanceで話題を呼んだこの3兄弟!

 

 

 

 

'X' by Jonas Brothers ft. Karol G (2020/05/19 MV 公開)


Jonas Brothers ft. KAROL G - X (Official Video)

 

 

 

  

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Jonas Brothersメモ

ゼロ年代後半のboybandブームを牽引し、絶頂期に惜しまれつつ解散した三兄弟。美しい奥方の皆さんに支えられながら、再結成2年めも順風満帆。

解散後は兄弟で最も露出が少なく、"あの人は今"な彼が再び一躍時のひとに。Kevin Jonas (lead guitar、1987年生)

丸刈りで気合い入りまくり、今年は俳優Sophie Turnerとの第一子も誕生したJoe Jonas (vocal、1989年生)

Joeと同じく新婚さんは無敵の三男坊、Nick Jonas (vocal & base guitar、1992年生)

カムバック、アルバム、そしてツアーと目まぐるしい活躍を見せた昨年に引き続き、息の合った快進撃は止まることを知らない。

 

 

 

 

Jonas Brothers 2020年ピックアップ!

*昨年夏から続いた"Happiness Bigins Tour"は2020年から舞台を欧州へ。英国含む8か国を思う存分周りきって、欧州でコロナが深刻化する直前の2月末にツアー完走。表現は悪いがこの三兄弟、絶妙なタイミングでカムバックツアーをフィニッシュすることができたようだ。

*そしてグループとしては久々のGrammy Performance。あぁ、そうだ、毎年恒例にするはずだったGrammy総括をすっかり忘れていた。

www.grammy.com

 

2020年の"Best Pop Duo/Group Performance"部門(以下、本部門という)ノミネートは以下の通り。

 

'Old Town Road' by  Lil Nas X featuring Billy Ray Cyrus

'Boyfriend' by  Ariana Grande and Social House

'Sunflower' by Post Malone & Swae Lee

'Señorita' by Shawn Mendes & Camila Cabello

そして'Sucker' by Jonas Brothers 

 

ここで、昨年の記事から受賞ジンクスを引用しよう。

  

2018年までの本部門ジンクス

(1)ノミネートはいつも5作品。

(2)同一人が本部門を2回以上受賞したことはこれまで一度もない。

(3)過去に本部門の受賞を逃した人が受賞するケースもない。

(4)女性が第一名義にくる作品は未だ受賞していない。

(5)2017年が分水嶺。それまではコラボ曲が受賞していたが、2017年以降は単一のバンドが受賞している。また、本部門と他部門との同時受賞が消えている。

 

 参考までに、こちらも。

 

(昨年)2019年の本部門nominee

(1)2019年のノミネートは、なんと異例の6作品。

(2)Tony Bennett(2012年)とChristina Aguilera (2015年)は既に受賞ずみ。

(3)Maroon 5(2012年合わせ4回) 、Christina Aguilera (2012年)、Justin Timberlake(2014年) 、Zedd(2018年)は過去に受賞を逃している。

(4)Christina AguileraLady Gagaは、作品の第一名義にその名がある。

(5)BSB以外全てコラボ曲…

赤字のアーティストは、これまでに同部門でノミネートされた2019年nominee。)

 

2020年のnomineeを2018年までのジンクスに当てはめると、こうなる。

 

(今年)2020年の本部門nominee

(1)2020年のノミネートは5作品に戻った。

(2)本部門の受賞経験者はゼロ!

(3)Ariana Grande(2015年)は過去に受賞を逃している。

(4)Ariana Grandeは、作品の第一名義にその名がある。

(5)単一グループはJonas Brothersのみ。他は全てコラボ曲。

 

お分かり頂けただろうか。本部門、Arianaが絡んでいる'Boyfriend'のみ真っ先に外せるくらいで、残った4組はジンクス的に甲乙つけ難かった。つまり、予想がほぼ困難だったんです。

 

ただ、2019年の受賞がコラボ曲の'Shallow' by Lady Gaga & Bradley Cooperだったので、コラボ曲受賞の傾向は続くだろうなと。すると、次にJonas Brothersが外れる。残り3組のうち、まぁShawn & Camilaの熱々カップルはやっかむ人も多そうだから(笑)、'Old Town Road'の受賞は妥当だったのではないでしょうか。*1

'Sunflower'も可能性は十分にあったと思うんですけどね。良い曲だし。

以上、ここまでしっかりまとめたのは、ひとえにあのboybandがGrammy 2021のnomineeだからな訳で・・・・

*話を三兄弟に戻そう。彼らの運気もツアーとGrammyで使い果たしてしまったらしく、予定していたVegas Residencyはコロナ禍でお流れに。これは仕方がない。

本作'X'は昨年公開されたドキュメンタリー'Happiness Continues'の挿入歌にもなったのだそう(INROCK 2020 July, Vol.439, p.40)。Promも開けない米国の高校卒業生の為に、#GraduateTogetherのハッシュタグの下、急遽本作'X'の動画を公開。Karol Gも動画撮影にお付き合い。

 

 

 

 

Karol嬢は南米Columbia出身とのこと。

 

 

 

 

続いて後攻boybandは、中米Dominica出身の歌姫とのコラボレーション!

 

 

 

 

'Honey Boo' by CNCO & Natti Natasha (2020/04/03 MV 公開) 


CNCO & Natti Natasha - Honey Boo (Official Video)

 

 

 

 

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CNCOメモ

オーディション番組"La Banda"にて激戦を勝ち抜いた、ルックス・スキル・パーソナリティ全てにおいて百点満点のラテン男子たち。昨今では珍しい、5人全員がセンターを張れるboyband。気がつけば、欧米系の中で歌って踊れる最前線のboybandは彼らだけしかいなくなってしまった。

前髪をサイドに撫で付けてクールに、チーム最年長のChristopher Vélez (1995年生)

髪型がコロコロ変わる係、本作は金髪オールバックのRichard Camacho (1997年生)

金髪がよくお似合いのZabdiel De Jesús (1997年生)

本作のピンクのセットアップが俺好みのJoel Pimentel (1999年生)

すっかりお髭がトレードマークになった末っ子Erick Brian Colón (2001年生)

2015年の結成から今年でもう6年め。中堅boybandとして、そろそろ次のヒット曲が望まれる。

 

 

 

 

 

CNCO 2020年ピックアップ!

*コロナ禍でも新曲リリースが止まらないCNCO。米国を直撃した疫病禍、多くのUS boybandが立ちすくんでしまった中、彼らの存在は誠に頼もしかった。

今年はこの'Honey Boo'を皮切りに、5人の未来図(?)が楽しいMVの'Beso'New Kids On The BlockのオマージュMV*2となっている'Tan Enamorados'、原点回帰とも思えるシンプルなMVの'Mis Ojos Lloran por Ti'Enrique Igresiasのカバー'Hero'の計5つのシングルを発表。EP "Que Quiénes Somos (Japanese Edition)"がリリースされたのも今年でした。'My Boo' の日本語詞は評価が分かれるところだな・・・

* 'Tan Enamorados'以降の3つのシングルを収録した3rdアルバム "Déjà Vu"、来年リリースを堂々予告。手首のバーコードを見せてゲートを通過、その後、時代を遡るエレベーターに乗って、1988年1996年2001年に降り立つ。1988年('Tan Enamorados')は上述の通りNKOTB1996年('Mis Ojos Lloran por Ti')は'Tearin' Up My Heart' by 'NSYNC2001年('Hero')は'Show Me The Meaning Of Being Lonely' by Backstreet Boys。こういうboybandの王道的な演出も、近年ではめっきり見られなくなったので、CNCOがこんな風に過去を踏襲して未来に繋いでくれるのはめっちゃ嬉しい。その反面、若いファン層の取り込みはもう諦めたのかな・・・と一抹の不安も。シングルセールスが必ずしも芳しいわけではないし。

*本作'Honey Boo'はboybandオマージュ直前のシングルで、Natti Natasha参加作ということもあり男子たちは俄然張り切ることに。完璧なダンスも堪能できるし、CNCOの不良臭さも味わえる、バランスの良い佳作。これをアルバムに入れなかったのは惜しい・・・MV中のNatti嬢のシュートシーンに、'Reggaetón Lento (Bailemos)'(2016年)のエキストラの子のストライクシーンを重ねたファンも多かったのでは。

 

 

 

 

両者とも、女声の起用が上手いなぁ、と感心してしまった。特にJonas Brothersは、ラテン調で脂っこくなりそうなところを、Karol嬢の美声で後半は爽やかに味付けして貰ってる。

 

 

映像表現上のsocial distanceについても考えさせられる2作品。あなたはどちらがお好みでしょうか。

 

 

 

明日はすっかり大きくなっちゃったあのboybandからスタートです。お楽しみに。

*1:ちなみに'Old Town Road'は、"Record of the Year"部門は逃したものの、"Best Music Video"部門は見事射止めて2冠。ジンクス5の後段もクリアした。

*2:NKOTBの代名詞ともなった名作MV'You Got It (The Right Staff)'より。このオマージュにはNKOTB公式も反応CNCOと互いにエールを贈り合った。

<2020年ピックアップ Boyband vs. Manband> 9日めは'UNICEF Won't Stop' by Il Volo vs. '#SpreadLove2020Challenge' by Take 6!

クリスマスムードが一変、世の中は年末モードですね。

 

 

 

 

東京はコロナ感染者がそろそろ1000人を超える勢いとのこと。例年よりも街の人出は少ないですが、感染収束はまだ先の様子。

 

 

 

本日の先攻boybandは、そんな今年の世界情勢に心を痛めた3人組です。

 

 

 

 

イタリア出身の若手オペラ歌手たちが歌い上げる''O sole mio'!

 

 

 

 

'UNICEF Won't Stop' by Il Volo (2020/05/10 動画公開) 


Il Volo • UNICEF Won’t Stop

 

 

 

 

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Il Voloメモ

Eurovision Song Contest 2015のイタリア代表だった3人組。先輩Il Divoの背中を追いかけるが如く、"Pop Opera"を世界中に推し進めている。

メガネがトレードマーク、練習熱心なPiero Barone (1993年生)

厳つい見ためと穏やかなテノールのギャップが持ち味、Ignazio Boschetto (1994年生)

世界が惚れるバリトン、イタリアの男前Gianluca Ginoble (1995年生)

3人の歌声は世界を癒せるか。先の見えない世界情勢は予断を許さない。

 

 

 

  

Il Volo 2020年ビックアップ!

*2019年リリースのベストアルバム"10 Years - The Best Of"を引っ提げたワールドツアーは、今年の1月に終演。済んでのところでコロナ禍の世界的流行を回避。

*他のアーティスト同様、ツアー後は自宅待機でたびたびリモート収録の3人。本作'UNICEF Won't Stop' (''O sole mio')はその中の1つ。ハッシュタグ#unicefwontstopの参加作みたいだけど、主だった歌手では他にはCherしか見つからなかった・・・自宅待機中のファンを楽しませるためであろう、結成10周年記念番組を自らのYouTubeチャンネルに気前よく丸ごとアップロード。これを観ればIl Voloの現在地が分かる。

*その他には、今年7月の巨匠Ennio Morricone死去についてコメントしたり、Formula 1の開会式で国歌歌ったりしたようだ。結成10周年の記念インタビューではグループキャリアの中での3大イベントとして以下を挙げている。

現教皇の前でのパフォーマンス (2019年)

Barbra Streisandとの共演 (2012年)

'We Are The World 25 for Haiti'への参加 (2010年)

デビュー直後に'We Are The World'ってなんかすごいな・・・

 

 

 

 

続いて後攻manbandは、そんな'We Are The World 25 for Haiti'とも縁のあるグループ。

 

 

 

 

神がかったアカペラは、結成40年を経てもなお、他の追随を許さない!

 

 

 

 

'#SpreadLove2020Challenge' by Take 6 (2020/05/13 動画公開)


#SpreadLove2020Challenge

 

 

 

 

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Take 6メモ

アカペラ業界で彼らの名を知らぬ者はいない重鎮中の重鎮。Grammyの常連であり、あのBoyz II Menも彼らを師と崇めるほど。

筋トレでムキムキ、体幹レーニングも欠かさないfirst tenor、Claude V. McKnight III(1962年生)

Grammy常連のfirst tenor、Mark Kibble(1964年生)

母君もレコード歌手だったsecond tenorのDavid Thomas(1966年生)

'This Is It' by Michael Jacksonの低音コーラスは実はこの方、bassのAlvin Chea(1967年生)

以上のオリジナルメンバーに、

Mervyn Warrenと入れ替わりに加入した、Markの弟君であるsecond tenorのJoel Kibble(生年不詳)

Cedric Dentと交代で加入したbaritoneのKhristian Dentley(生年不詳)

が加わり織りなす、男声6声の分厚いコーラス。問答無用、聴けば分かる。

 

 

 

 

Take 6 2020年ビックアップ!

Grammy関連では、今年、"Best Arrangement, Instruments and Vocals"部門でJacob Collierとの共作'All Night Long'が見事受賞。Jacobの受賞スピーチにはTake 6へも感謝の意。Jacobいわく、Take 6の全てのレコードから学んできたとのこと。

*本作'#SpreadLove2020Challenge'は、彼らの名作'Spread Love'の2020年版。やけに動画編集が冴えてるな・・・と思っていたら、とある教会のvirtual massの冒頭にもご登場。'Family of Love'、'Quiet Place'の計2曲を披露。ぜひヘッドホンまたはイヤホンでお楽しみいただきたい。ちなみに向かって右上2人がfirst tenor、左列がsecond tenorで、右下がbaritone、真ん中下がbassです。お顔と名前はこちらの記事をご参照のこと。

*たった今、アップロードされた'O Holy Night'。時差の関係でまだ米国はクリスマス。静かな夜に豊かな6声+1声を味わえる最高の贅沢。

 

 

 

ちなみにTake 6のOB、Mervyn Warrenは、'We Are The World 25 for Haiti'の指揮者の1人だったみたいですね(他の2人はQuincy JonesLionel Richie)。さすがのビックネーム。

 

 

 

明日はグッと若返った華やかな対決となります。お楽しみに。

<2020年ピックアップ Boyband vs. Manband> 後半戦開始!8日めは'When I Say Goodbye' by Gary Barlow (TAKE THAT) vs. 'Worse' by New Hope Club!

2020年ピックアップ。さぁ、後半戦です。

 

 

 

 

クリスマス当日は、もうほぼ大晦日みたいなものですね。気の早い街ではクリスマス飾りもしまっちゃってたりして。

 

 

 

 

さて、後半戦初日の先攻manbandはこの方にご登場いただきましょう。

 

 

 

 

バンドがhiatusとなった今年、リモート収録を活かしたソロ活動で話題となった重鎮といえば?

 

  

 

'When I Say Goodbye' by Gary Barlow (TAKE THAT) (2020/03/19 動画公開)


When I Say Goodbye | The Crooner Sessions #1 | Gary Barlow

 

 

 

 

  

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TAKE THATメモ

無事に30周年を越えたmanbandの重鎮中の重鎮。他のどのバンドとも滅多につるむことなく、かつコンサバを地で行く孤高の5人。聴けば聴くほどクセになるサウンドは、世界中に熱狂的なthatter(TAKE THATファン)を今日も生み出している。

自粛生活では絵本読み聞かせおじさんに早変わりHoward Donald (1968年生)

キャプテンはhiatusでも休まず営業中、近年は御髪もふさふさGary Barlow (1971年生)

"Greatest Hits Live"後はあまり表に出てこなくなっちゃったMark Owen (1972年生)。

これに、

誘ってももう来ない人、田舎暮らしで隠遁生活まっしぐらJason Orange (1970年生)

までがかつてのTT4。プラス、

"Broggie Williams"は去年で切り上げてYouTube活動を模索中のRobbie Williams (1974年生)

 

コロナが猛威を振るう英国での自粛生活もそれなりに満喫している様子。それにしてもJayは大丈夫なのかね・・・

guamman9bonbon.hatenablog.com

 

 

 

 

 

TAKE THAT 2020年ピックアップ!

*今年はGazがよく頑張った。上の記事にも載せたが、英国内外の著名人とリモートセッションを繰り広げる"The Crooner Sessions"*1が一部で大反響を呼ぶ事に。図らずも、後に様々なアーティストが行うリモート物の先駆けになった。こういうWeb sessonをすぐにリリースできたということは、元々アイディアはあったということなのね。「コンサバで孤高なmanband」と思い込んでた俺もちょっと見直しました。

 

そのsessionの最初にアップロードされたのがこの'When I Say Goodbye'。Sessionの幕開けのみならず、まるでこれから始まるコロナ禍への重たい扉を開くかのようなバラード*2 辞世の句、白鳥の歌、あるいは少し長い墓碑銘とでも言おうか。昨今の世界情勢に対するGazの悲観的な観測が比喩的に歌われ、しかし(ここが大事だが)その対旋律として彼の人生賛歌が嵌め込まれた仕掛けになっている。

 

ちなみにGazは同僚への気配りも忘れず、Robとは'Shame'で、Markとは'The Whole of the Moon'で、Howardとは'Amazing''If I Felt'で、それぞれ共演。'Shame'は今年で10周年。

 

そんなリモートセッションの片手間に、本職のソロ活動も充実。「現代の音楽シーンに受け入れてもらうことはもう諦めた」(INROCK 2020 December, Vol.444, p.32)なんて弱気なコメントも聞かれたが、何をおっしゃいますやら。まぁね、確かに'Elita'みたいなラテン調は、同い年のあの人の芝生にまで色気出しちゃった感じはするけれど、'Incredible'は元気があって好きだな。これら2曲の他に、コラボ曲もたんまり詰め込んだアルバム"Music Played By Humans"(なんちゅうタイトルだ)はオーケストラを従え聴き応えありお腹いっぱいの14曲。デラックス版には先輩Barry Manilowとのコラボも載っかってるし、来年50代を迎えるGazのギラギラ感が味わえる。'When I Say Goodbye'は未収録か・・・それだけが心残り。

 

*一方のRobは、長いこと続けていたドキュメンタリー動画シリーズ"Vloggie Williams"も昨年で辞めてしまった。おまけに、このご時世では仕方なかったがVegas Residencyも7月以降の日程はキャンセルされたとのこと。そんな中、4人目のお子さんが代理出産で誕生したとの明るいニュースもあり(INROCK 2020 April, Vol.436, p.36)。The Strutsとのコラボ曲'Strange Days'も話題になりました。先日紹介したRonan Keating (Boyzone)とのコラボや、他のアーティストとのリモートセッションなど、いろんなコラボに参加していた印象がある。

 

*MarkはInstaの更新に余念がなく、Howardは"Celebrity Juice"の動画でたまにお見かけし、Jayは田舎で土地探ししてるみたい。ミュージカル"The Band"の映画版"Greatest Day"はその後どうなったのだろう・・・そしてFive to Fiveは今いずこ・・・

 

 

 

 

後半戦一組めのboybandは、ますます自己プロデュース力に磨きがかかってきたこの3人。

 

 

 

相変わらず、ちょっとヒネったMVで勝負を仕掛けます。

 

 

 

 

'Worse' by New Hope Club (2020/04/25 MV公開) 


New Hope Club - Worse

 

 

 

 

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New Hope Clubメモ

Busted - McFly - The Vamps (傍流に5 Seconds of Summer) - New Hope Clubといったように、英国ロック系boybandの流れを組む3人組。当たり障りのないグループ名と古風なメンバーの名前で油断していると、時既に遅し、彼らの術中にハマっていることにようやく気づかされる次第。

本作'Worse'では珍しくリードソロをとったReece Bibby (1998年生) 

ほんのつい最近、前髪を下ろしたGeorge Smith (1999年生)

ついにMVのプロデュースにまで乗り出したBlake Richardson (1999年生)

確固たるNHCサウンドを確立し他のバンドとは強かに差別化を図る3人。日本のこともたびたび言及してくれるし、いつかまた来日してくれたら。

 

 

 

  

New Hope Club 2020年3大ニュース

*今年は念願の1stアルバム"New Hope Club"をバレンタインデーに合わせてリリース。デビューから5年分のNHCが凝縮された力作となったようで(INROCK 2020 March, Vol.435, pp.74-79)、アルバムは通常版とReece版、George版、Blake版の4種類。

俺のお勧めは通常版(ITunes版)のPermission ~ Fixed ~ Medicineの流れかな。飛び飛びに配置されたヒット曲が熱い。

*New Hope Clubの2020年リリースは、このアルバムにも収録された'Let Me Down Slow'、そして本作'Worse'。3人ともギターが弾けて、メインでボーカル張れるのが強いよなぁ。全員がオールマイティ。意外にこういうboybandは少ない。

*そんな3人は今年も懲りずに"Chrismas Cooking Bake off"前回から全く進歩が見られないのが楽しい。3人がコロナそこのけでクッキーの種をモミモミ、焼き上がった得体のしれない何かを互いに交換し合う姿も。本人達は謎の手応えを感じてるようだが・・・

 

 

 

 

 

今回の対決のテーマは「不穏」かなぁ。コロナ禍への漠然とした不安が、両方の楽曲のそこかしこに窺える。(特に"Would be worse"の畳みかけ方とか。)

 

 

 

 

良い週末を。明日もお楽しみに。

*1:Wikipediaでその一覧が確認できる。参加者が豪華。

*2:これは持論なのだけど、Gazはハッピーでアクティブなアッパーソングよりも、時間が止まったかのような(言い方は悪いが)ネガティブでメソメソしたダウナーソングの方が光り輝く、という特殊なアーティスト性があり、本作でもそれが遺憾無く発揮されている。